概要
Xシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、斜め(0〜90°)からタップ加工できるメカニカルタイプの金型内タップユニットです。
アウターチャックで把握力に優れ、φM2〜M12、1〜24穴の同時加工に対応します。傾斜面や円弧面へのねじ加工を、順送金型の工程内で完結できます。
特長
- 斜め・横方向タッピング:傾斜穴・側面穴、複数方向同時タップに最適(角度は治具/機構で調整)
- アウターチャック:高把握力・段取り容易、幅広いワークに適合
- サイズ範囲:φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等のインチねじにも対応可)
- 同時加工:1〜24穴の同期タップ、異径・異ピッチの組み合わせにも対応
- 最小穴中心距離:目安=ねじ径(非標準カスタムで最小化可)
- タップ交換:約1分のクイックチェンジ(本体分解不要)
- 構造:タッピング部と駆動部を分割設計可能。金型内の限られたスペースに合わせて配置できます
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 生産性:プレス加工+タップ加工の統合で二次加工レス化、タクト短縮・コスト低減

主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 斜め(0〜90°)/横方向 | 垂直穴は Z / ZR を推奨 |
| 対応タップサイズ | φM2〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応(要ご相談) |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | 条件・機種により最適値を設定 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 目安=ねじ径 | 非標準カスタムで最小化可 |
| チャック | アウターチャック | 把握力が高く段取りが容易 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | レイアウトに応じて最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1X, 2X, 3X, …, 24X
例)DZX-2X-T-W
・2X:Xシリーズ(2孔)※1X〜24Xまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※単孔仕様が標準品、多孔仕様は受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(垂直・アウターチャック・φM2〜M24) | 大径を含む最も汎用性の高い標準機 |
| Zシリーズ(垂直・インナーチャック・φM0.6〜M12) | 微細ねじ。最小穴中心距離13mm、ストローク20mmから対応 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Bシリーズ(水平・φM2〜M12) | 製品側面からのタップに特化 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
よくあるご質問(FAQ)
斜め角度はどこまで対応できますか?
仕様上は0〜90°(横方向)まで対応します。円弧面へのタップでは45°までの実績があります。角度は治具/ヘッドの機構設計で最適化しますので、ワーク形状に応じてご相談ください。
最小ピッチや最小穴中心距離は?
目安は「ねじ径相当」です。チャック・ガイドの設計によりさらに短縮可能な場合があります。
潤滑・切粉対策はどうなりますか?
転造タップを推奨しており、切りくずが発生しません。あわせてオイル回収/ミスト抑制の治具構成を併用します。材料・板厚に応じて最適条件をご提案します。
多方向同時タップは可能ですか?
可能です。斜め+横、複数ヘッドの同期で対応します。干渉解析のためワーク3Dデータをご提供ください。
設置イメージ

導入事例
【導入事例】一般金属部品 13°円弧面へのタップ加工
技術要求
SPCC 板厚2.5mm、M10×1.5 を2箇所
ねじ穴深さ7mm、製品両端の13°円弧面上
生産速度:40SPM以上
冷却油の回収
加工条件:200tプレス ストローク250mm
機械式ローラーフィーダー
採用機種
Xシリーズ DZX-1X-250 × 2台
導入効果
50SPMを実現
13°円弧面上へのねじ成形に対応
冷却油の回収溝を設計に織り込み








