概要
Gシリーズは、タッピングユニット単体ではなく、タップ工程を「1つの完成されたステーション」として提供するタップシステムです。ここでいうフルパッケージとは、「設備を導入すれば、そのまま稼働できる完成形で提供される方式」を意味します。単体ユニット販売ではなく、位置決め・潤滑・検出・保護機構まで含めて一体設計された構成です。ねじ加工に必要なワーク位置決め、潤滑・冷却管理、下穴位置確認、タップ折損検知などを統合し、量産ラインでの安定稼働を目的としたワークステーションとして機能します。
特長
- ストローク条件に縛られにくいレイアウト:金型プレート固定型(ZR / ZG等)と異なり、独立スペースで工程を構成できるため、ライン設計の自由度が高くなります
- ワンストップ統合設計:製品位置決め・冷却油回収・穴位置検出・タップ折損検出を同一ステーションに集約します
- ヘッドAssyの着脱・共用:タップヘッドAssyは案件ごとに設計し、単独での取り外しや他機種との相互流用が可能です
- 自動搬送ラインに適合:シングルアーム、2次元/3次元機械手、多関節ロボット、トランスファ搬送との組み合わせに最適
- サイズ範囲:φM0.6〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
- 同時加工:1〜24点の同期タップ。異径・異ピッチの組合せにも対応
- タップ交換:約1分のクイックチェンジ
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| 構成 | 独立ステーション型(フルパッケージ) | 金型内で完結させる場合は ZR / ZG をご検討ください |
| 対応タップサイズ | φM0.6〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応。案件設計により拡張対応可(材質・板厚・下穴条件に依存) |
| プレスストローク | 案件レイアウトに応じて設定 | ストロークの制限を受けにくい構成 |
| 同時加工点数 | 1点〜24点(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 穴中心距離 | 設置プランに応じて設計 | 設置方案図面にて確認 |
| 搬送方式 | シングルアーム/2次元・3次元機械手/多関節ロボット/トランスファ搬送 | ライン構成に応じて選定 |
| チャック | インナーチャック/アウターチャック 両構成に対応可能 | ねじ径・ピッチに応じて選定 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | ヘッドAssy単位での交換にも対応 |
| 設置方式 | 単一工程内へのワンストップ設置(拱橋型設置等) | 独立作業スペースを確保 |
| 検出・保護 | 製品位置決め/冷却油回収/穴位置検出/タップ折損検出 | ステーションに統合 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
型式の見方
ラインアップ:1G, 2G, 3G, …, 24G(同時加工点数に連動)
例)DZX-2G-T-W
・2G:Gシリーズ(2点)※1G〜24Gまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※Gシリーズは全て受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZR / ZGシリーズ(金型内・φM2〜M24 / φM2〜M12) | ストリッパープレートやダイプレート内に固定し、金型内で工程を完結させる構成 |
| 6JSシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 金型外の独立セルやトランスファー金型向け。縦・横・逆タップに対応 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 加工条件の保存(約45種)や検出統合が必要な場合に有利 |
| Gシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | ロボット搬送やトランスファープレスで独立作業空間を確保し、工程としてステーション化する場合に最適 |
Gシリーズが有効なケース
M6を10〜12箇所といった加工点数の多いねじ加工や、複数品番でタップヘッドAssyを共用したい場合に効果を発揮します。金型内に十分なスペースを確保しにくい構成でも、独立ステーションとして工程を成立させられます。







