金型内タップ用オプション周辺装置・検出システム
概要
金型内タップを安定稼働させるには、「潤滑・冷却」と「異常検知」をセットで考えるのが基本です。当社では、潤滑・折損検知・位置検知・ねじ検査・金型保護・制御統合の各機能を、プレス設備と連動する安全管理システムとしてご提案しています。
特にWD(潤滑・冷却)は必須とお考えください。転造タップは塑性加工の性質上、タップに非常に強い摩擦が働きます。潤滑が不足するとねじ山がむしれやすくなり、潤滑条件がタップ寿命とねじ品質に直結して量産安定性を左右します。
重要:センサー類(折損検知・位置検知・ねじ検査・金型保護)は、単体では設備を止められません。必ずPLC または SD-136などの統合ホスト(入力を受けて停止信号を出す側)と組み合わせ、プレス機と連動させて運用します。
推奨構成例(基本/標準/フル)
WD(潤滑・冷却)を必須前提として、用途・品質要求・停止リスクに応じて検出系を追加します。「何と何を組み合わせるべきか」を整理した推奨セットです。
| 構成 | 含める製品(推奨) | 狙い/向く生産形態 |
|---|---|---|
| 基本 | ・WD(潤滑・冷却) ・PLC または SD-136(統合ホスト) ・SD-K(折損検知:K1/K2/K3から選定) ・SD-D(位置決め・誤送検知:D1/D2から選定) | 「潤滑+異常停止」を最低限押さえる実質的な最小セット。順送/タンデムプレス/トランスファープレスで有効 |
| 標準 | 基本構成に加えて ・WDノズルの追加、油路/回収の最適化 ・現場要件に応じたSD-K方式の見直し(K1→K2/K3 等) | 停止回数・清掃負担・タップ交換頻度を下げ、稼働率を上げる。「止めない量産」を狙う現場向け |
| フル | 標準構成に加えて ・SD-J(ねじ検査:通り/止まり・ねじ有無) ・SD-402(下死点異常・カス噛み等の検知) | ねじ品質保証と金型保護を強化し、不良流出を最小化。品質要求が厳しい案件、監査対応、歩留まり重視に適合 |
※構成は生産形態・ワーク・要求品質により異なります。最適な組み合わせは個別にご提案しますので、お気軽にご相談ください。
オプション製品一覧
WDシリーズ(自動潤滑・冷却システム)
タップ寿命を大きく左右する潤滑状態を安定させる自動給油ユニットです。プレスカム信号と同期し、最適なタイミングで給油します。金型上の回収タンクと組み合わせることで、作業環境を清潔に保てます。
- 噴油/ブロー/霧化冷却の3方式に対応
- 間欠制御によるオイル節約設計
- 冷却面積100%でタップ寿命を延長
- ノズルの複数設置が可能
- 静音設計、油量低下アラーム付き
- 電源別に2機種:WD-14-1(DC24V)/WD-14-2(AC220〜380V)
- 順送/タンデムプレス/トランスファープレス対応
SD-136(多機能金型安全検出装置)
各種センサーの入力を集中管理し、異常時にプレスへ停止信号を出す統合ホストです。タッピング関連の検出だけでなく、金型破損・材料の送り不良・材料曲がり・二重送り・打ち抜き不良なども監視し、金型とプレス設備を保護します。
- 電源:AC85〜264V の広範囲対応
- 複数のセンサー入力ポートを装備
- 異常検知時にプレス停止信号を出力
- 操作がシンプルで、順送金型の自動生産に適合
- 順送/タンデムプレス/トランスファープレス対応
PLC(汎用制御ユニット)
複数のセンサーを統合管理し、ライン全体の制御と連携できる汎用制御装置です。大規模ラインや多点検知の構成に適しています。
- DI/DO の拡張が可能
- ライン統合制御に対応
- 多点管理が可能
- 全プレス形式に対応
SD-K1(機械式タップ折損検知)
接触式の機械検知タイプです。構造がシンプルで信頼性が高く、標準的な順送金型・タンデムプレス用途で広く採用されています。タップの折損だけでなく、材料の送り不良、タップの取り付け誤り、ストローク不足なども検出できます。
- 検知方式:機械式接触
- 電源:DC24V
- 出力:NPN/PNP(仕様により選択)
- 高速停止信号を出力
- 油・粉塵環境に強い
- 検出距離の調整が可能
SD-K2(赤外線式タップ折損検知)
非接触の赤外線検知タイプです。摩耗がなく、微小振動や機械的干渉を避けたい用途に適しています。
- 検知方式:赤外線非接触
- 電源:DC24V
- 出力:デジタルON/OFF信号
- 高速応答型
- 微細タップ用途に対応
- 検出距離の調整が可能
SD-K3(レーザー式 高精度折損検知)
レーザー光を用いた高精度検知タイプです。微細タップや高精度加工ラインに向いています。
- 検知方式:レーザー光学式
- 電源:DC24V
- 高分解能検知により微小な欠けも検出
- トランスファープレス対応
- 検出距離の調整が可能
SD-Dシリーズ(位置決めシステム・誤送検出付)
タップ加工の前にワークまたは材料帯を正確に位置決めし、下穴とタップの芯ずれを防ぎます。タップ折損や加工漏れ、不良品の発生を未然に防ぐための装置です。
- SD-D1:材料帯の位置決め(誤送検出付)
- SD-D2:製品の位置決め(誤送検出付)。ロボット搬送で工程間を移送する際の位置ずれに対応します
- 電源:DC24V
- 出力:ON/OFF信号
- SD-D2は拱橋型位置決め装置と吊り下げ式自動位置決め装置の2種
- Gシリーズなどのステーション型で主に使用
SD-402(下死点異常検知)
マイコン式の下死点精度検出器です。高速プレス加工中の金属残屑、材料厚みの異常、二重打ちなど、目視では捉えにくい変動を精密に監視し、金型の破損を防ぎます。
- 電源:DC24V
- 下死点精度をリアルタイム監視
- カス噛み・材料厚み異常を検知
- 異常時にプレスを停止し金型を保護
- 順送ライン向け
SD-Jシリーズ(ねじ品質検査)
タッピング後のねじの有無、および通り・止まりの判定を行い、全数保証を実現します。
- SD-J1:通りゲージによる検査
- SD-J2:止まりゲージによる検査
- 電源:DC24V
- 検査完了信号を出力
- ゲージは製品仕様に合わせた特注対応
- タップ加工の直後に設置
※SD-K/SD-D/SD-J/SD-402 は、単体では停止信号を出せません。必ず PLC または SD-136 と組み合わせてご使用ください。
技術者向け仕様一覧
※表は横にスクロールできます。
| 分類 | 製品 | 電源仕様 | 出力/信号形式 | 機能概要 | 対応プレス | 設置条件 | 必須接続 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 潤滑 | WD-14-1 |
DC24V 消費電力:モデルによる |
カム信号同期入力 電磁弁制御出力 |
噴油/ブロー/霧化冷却 間欠制御によるオイル節約 |
順送/タンデムプレス/トランスファープレス | ノズル複数設置可 金型内配管設計が必要 |
単独使用可 (安全系とは別系統) |
| 潤滑 | WD-14-2 |
AC220〜380V 50/60Hz |
カム信号同期制御 | 標準給油タイプ 大量加工向け |
順送/タンデムプレス | 外部設置型 | 単独使用可 |
| 折損検知 | SD-K(K1/K2/K3) |
DC24V(代表値) 消費電力:小容量 |
NPN/PNP出力(仕様により選択) リレー接点出力可 |
タップ折損・欠け検知 高速停止信号出力 |
順送/タンデムプレス/トランスファープレス | タップ軸の近傍に設置 調整機構が必要 |
PLC または SD-136 |
| 位置検知 | SD-D(D1/D2) |
DC24V | ON/OFF信号出力 | 材料帯・製品の位置決め 誤送検出/下穴ズレ防止 |
順送/タンデムプレス | 材料通過部の近傍 | PLC または SD-136 |
| ねじ検査 | SD-J(J1/J2) |
DC24V | 検査完了信号出力 | 通り/止まり判定 ねじ有無の全数保証 |
順送/タンデムプレス | タップ加工の直後 | PLC または SD-136 |
| 金型保護 | SD-402 |
DC24V | 異常検知信号出力 | 下死点異常検知 カス噛み・材料厚み異常 |
順送/タンデムプレス | 金型固定側に設置 | PLC または SD-136 |
| 制御 | SD-136 |
AC85〜264V | 複数入力ポート 停止信号出力 |
多機能金型安全検出 センサー統合管理 |
順送/タンデムプレス/トランスファープレス | 制御盤内に設置 | 各センサーの接続先 |
| 制御 | PLC |
モデルによる | DI/DO拡張可能 ライン統合制御 |
汎用制御装置 ライン全体の統合 |
全プレス形式 | 制御盤内に設置 | 各センサーの接続先 |
オプション周辺装置 仕様一覧(PDF)
製品外観を大きく掲載した一覧表です。潤滑・制御ホスト・異常検知・品質保証の4カテゴリを機能別に整理しています。設計検討や社内回覧にご利用ください。
概要
6JSシリーズは、金型外の独立セルやトランスファー金型でのタッピングに最適なワークステーション型ユニットです。窒素ガススプリングが復帰動力を供給する構造で、縦・横・同時・逆(下→上)に対応する柔軟なタッピングと、1分以内のタップ交換、検出機能の一体化により、高い生産性と段取り性を両立します。φM0.6〜M12、1〜24穴の同時加工に対応します。
特長
- 多方向タッピング:縦・横・同時/逆タップ(下→上)に対応
- 窒素ガススプリング:復帰動力を窒素ガススプリングで供給する構造です
- サイズ範囲:φM0.6〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
- 狭ピッチ:最小ピッチ13mm
- 同時加工:1〜24穴の同期タップ。異径・異ピッチの組合せにも対応
- モジュール構造:タッピングヘッドAssyを用途に応じて着脱・相互交換できます
- タップ交換:スクリューキャップ方式による約1分のクイックチェンジ
- 検出一体化:製品位置決め・切削油リサイクル・穴検出・タップ破損検出のワンストップ設計
- 設置:一体型の吊り下げ式位置決め設置に対応
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 縦/横/同時、逆タップ(下→上) | 金型内で完結させる場合は ZR / ZG をご検討ください |
| 構成 | 独立ワークステーション型 | 復帰動力は窒素ガススプリング |
| 対応タップサイズ | φM0.6〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応 |
| プレスストローク | 案件条件に応じて設定 | ストロークの制限を受けにくい構成 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 13mm | 設置方案図面にて確認 |
| 搬送方式 | シングルアーム/2次元・3次元機械手 | ライン構成に応じて選定 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | スクリューキャップ方式。ヘッドAssy単位の交換にも対応 |
| 設置方式 | 一体型 吊り下げ式位置決め設置 | 単一工程内に独立設置 |
| 検出・保護 | 製品位置決め/穴検出/タップ破損検出/切削油リサイクル | ステーションに統合 |
| 適用シーン | 2D/3Dセット、単一マシンライン、ロボット連携、金型移送、家電部品 等 | |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
型式の見方
ラインアップ:6JS1, 6JS2, 6JS3, …, 6JS24
例)DZX-6JS2-T-W
・6JS2:6JSシリーズ(2孔)※6JS1〜6JS24まで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※6JSシリーズは全て受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(金型内・φM2〜M24) | ストリップ材の連続順送(プログレッシブ)金型内に組み込む「金型内タップ」 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Gシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 位置決め・潤滑・検出を統合したフルパッケージ。ロボット搬送ラインでのステーション化に最適 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 加工条件の保存(約45種)や検出統合が必要な場合に有利 |
| 6JSシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 金型外の移送・独立ワークステーションで、マルチ方向タップや逆タップ(下から上方に実施するタップ加工)を柔軟に実現 |
6JSシリーズが有効なケース
金型内にタップユニットを収める余裕がない場合や、下から上へねじを立てる必要がある場合、あるいは複数方向のタップを1ステーションで済ませたい場合に効果を発揮します。プレスのストローク条件に縛られにくい点も特長です。
概要
Vシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、垂直方向にタップ加工するメカニカルタイプの金型内タップユニットです。サーボプレス機や可変ストロークプレス機での使用に特化しており、スライドストロークが調整可能な場合や、加工位置と原点位置が異なる複雑な動作環境下でも精密なねじ成形を実現します。
特長
- 可変ストロークへの適応(シリンダー連携機能):スライドストロークが可変のサーボプレス機では、ねじの離脱時にプレスの原点位置が一定でない場合があります。Vシリーズはシリンダーがクラッチの役割を果たし、プレスが原点に戻る際にギアを離脱させることで、タップの動きを安全に停止させ、工具や製品の損傷を防ぎます
- 垂直方向のマルチ加工:1台のユニットで最大24穴の同時加工が可能です
- サイズ範囲:φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
- セパレート(分割)設計:タッピング部と駆動部を分離して設計できるため、金型内の限られたスペースに合わせて柔軟に配置できます
- タップ交換:本体分解不要、約1分のクイックチェンジ
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 垂直方向 | 横穴・斜め穴は B / X をご検討ください |
| 対応プレス | サーボプレス/可変ストロークプレス | ストローク固定機はZRをご検討ください |
| 対応タップサイズ | φM2〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応 |
| 必要ストローク | 可変ストロークに対応(80〜450mmの適用実績) | 案件条件に合わせて設定 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 設置プランに応じて設計 | ワーク/チャック構成で変動(要相談) |
| チャック | アウターチャック | 把握力が高く段取りが容易 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | レイアウトに応じて最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(アウターチャック・φM2〜M24) | ストローク長が固定された標準的な機械式プレス機向け。大径を含む最も汎用性の高い標準機 |
| Zシリーズ(インナーチャック・φM0.6〜M12) | M2未満の微細ねじ加工に適します |
| Bシリーズ(水平・φM2〜M12) | 製品側面からのタップに特化 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
Vシリーズを選ぶ基準
ストロークを自在に調整できるサーボプレス機を使用する場合、Vシリーズが選択肢となります。M2〜M12の標準的なサイズで、かつサーボプレスの特性を活かした生産を行いたい場合に適しています。
設置スペースの考慮
Vシリーズはアウターチャックのため、設置には比較的大きなスペースが必要です。プレスストロークは80〜450mmの適用実績があります。
特長
- ピッチ可変:穴中心距離の調整が可能。製品バリエーションや金型変更に柔軟対応
- 垂直方向タッピング:順送金型の工程内で安定したねじ山形成
- ユニット分離構造:タッピング部と駆動部を分割設計可能。組込み・メンテ容易
- 対応径:φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等のインチねじにも対応可)
- 多孔同期:1〜24穴の同時タップ、異径・異ピッチの組合せにも対応
- タップ交換:本体分解不要、約1分のクイックチェンジ
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 用途:日用工具部品・家具金具など、多品種部品の混流生産に好適
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 垂直(上下面) | 横穴・斜め穴は B / X を推奨 |
| ピッチ(穴中心距離) | 可変(調整機構内蔵) | 40〜50mmの可変実績あり。範囲はねじ径・治具構成に依存(要相談) |
| 対応タップサイズ | φM2〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応(要ご相談) |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | 条件により最適値を設定 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | レイアウトに応じて最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1K, 2K, 3K, …, 24K
例)DZX-2K-T-W
・2K:Kシリーズ(2孔)※1K〜24Kまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※単孔仕様が標準品、多孔仕様は受注生産品となります。
用途例
- 日用工具部品・家具金具・ブラケットなど、ピッチ違いバリエーションが多い製品群
- 順送金型内での多孔タップ(同時タップでタクト短縮)
- 止まり穴/貫通穴の両方に対応
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(垂直・アウターチャック・φM2〜M24) | 大径を含む最も汎用性の高い標準機。固定ピッチでの量産に強み |
| Zシリーズ(垂直・インナーチャック・φM0.6〜M12) | 微細ねじ。最小穴中心距離13mm、ストローク20mmから対応 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Xシリーズ(斜め0〜90°・φM2〜M12) | 傾斜穴や複合方向の同時タップ |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応。加工条件の保存(約45種)や検出統合が必要な場合に有利 |
金型部品に関する技術情報は 技術情報|プレス編 をご参照ください。
導入事例
【導入事例】既存金型の改造によるピッチ可変タップ加工
技術要求
鉄 板厚1.6mm、M6×1.0 を2箇所
左右2製品の中心距離42.6mm、40〜50mmの可変対応
生産速度:50SPM以上
加工条件:80tプレス ストローク200mm
空圧フィーダー
既存金型を改造して対応
採用機種
Kシリーズ DZX-2K-200-W × 1台
導入効果
60SPMを実現
2K機型の設計により穴中心距離40〜50mmの調整に対応
既存金型の改造のみで導入完了
概要
Xシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、斜め(0〜90°)からタップ加工できるメカニカルタイプの金型内タップユニットです。
アウターチャックで把握力に優れ、φM2〜M12、1〜24穴の同時加工に対応します。傾斜面や円弧面へのねじ加工を、順送金型の工程内で完結できます。
特長
- 斜め・横方向タッピング:傾斜穴・側面穴、複数方向同時タップに最適(角度は治具/機構で調整)
- アウターチャック:高把握力・段取り容易、幅広いワークに適合
- サイズ範囲:φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等のインチねじにも対応可)
- 同時加工:1〜24穴の同期タップ、異径・異ピッチの組み合わせにも対応
- 最小穴中心距離:目安=ねじ径(非標準カスタムで最小化可)
- タップ交換:約1分のクイックチェンジ(本体分解不要)
- 構造:タッピング部と駆動部を分割設計可能。金型内の限られたスペースに合わせて配置できます
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 生産性:プレス加工+タップ加工の統合で二次加工レス化、タクト短縮・コスト低減

主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 斜め(0〜90°)/横方向 | 垂直穴は Z / ZR を推奨 |
| 対応タップサイズ | φM2〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応(要ご相談) |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | 条件・機種により最適値を設定 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 目安=ねじ径 | 非標準カスタムで最小化可 |
| チャック | アウターチャック | 把握力が高く段取りが容易 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | レイアウトに応じて最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1X, 2X, 3X, …, 24X
例)DZX-2X-T-W
・2X:Xシリーズ(2孔)※1X〜24Xまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※単孔仕様が標準品、多孔仕様は受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(垂直・アウターチャック・φM2〜M24) | 大径を含む最も汎用性の高い標準機 |
| Zシリーズ(垂直・インナーチャック・φM0.6〜M12) | 微細ねじ。最小穴中心距離13mm、ストローク20mmから対応 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Bシリーズ(水平・φM2〜M12) | 製品側面からのタップに特化 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
よくあるご質問(FAQ)
斜め角度はどこまで対応できますか?
仕様上は0〜90°(横方向)まで対応します。円弧面へのタップでは45°までの実績があります。角度は治具/ヘッドの機構設計で最適化しますので、ワーク形状に応じてご相談ください。
最小ピッチや最小穴中心距離は?
目安は「ねじ径相当」です。チャック・ガイドの設計によりさらに短縮可能な場合があります。
潤滑・切粉対策はどうなりますか?
転造タップを推奨しており、切りくずが発生しません。あわせてオイル回収/ミスト抑制の治具構成を併用します。材料・板厚に応じて最適条件をご提案します。
多方向同時タップは可能ですか?
可能です。斜め+横、複数ヘッドの同期で対応します。干渉解析のためワーク3Dデータをご提供ください。
設置イメージ

導入事例
【導入事例】一般金属部品 13°円弧面へのタップ加工
技術要求
SPCC 板厚2.5mm、M10×1.5 を2箇所
ねじ穴深さ7mm、製品両端の13°円弧面上
生産速度:40SPM以上
冷却油の回収
加工条件:200tプレス ストローク250mm
機械式ローラーフィーダー
採用機種
Xシリーズ DZX-1X-250 × 2台
導入効果
50SPMを実現
13°円弧面上へのねじ成形に対応
冷却油の回収溝を設計に織り込み
概要
Bシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、横方向(側面)からタップ加工を行うメカニカルタイプの金型内タップユニットです。
インナーチャックにより小径・狭ピッチに強く、標準でφM2〜M12まで対応します。成形後の製品側面にねじを立てる工程に適しています。
特長
・横方向タッピング:製品側面からのタップに最適
・インナーチャック:小径・狭ピッチ・省スペースに有利(主用途はM2以下)
・サイズ範囲:標準 φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
・同時加工:単孔〜多孔、異径・異ピッチの組合せにも対応
・タップ交換:約1分のクイックチェンジ
・設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)で短時間段取り
※ M10以上は機械分解等を伴う特殊構成となる場合があります。条件により適用可否が変動します。
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 横方向(側面) | 上下面は Z / ZR、斜めは X を推奨 |
| 対応タップサイズ | 標準 φM2〜M12 | 特殊構成でM10級適用例あり(要相談) |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | ダイハイトによりスクリュー全長を調整 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 目安 10mm | 治具構成・ワーク形状により変動 |
| チャック | インナーチャック | 小径・狭ピッチ・省スペースで有利 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | 位置決め・ガイドは案件に合わせ最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1B, 2B, 3B, …, 24B

・プレスストローク範囲:50〜500mm
・想定穴数:1〜24穴
・基準:中心点基準
・設置タイプ:押し込み式・位置決め式
型式表記の例
例)DZX-2B-T-W
・2B:Bシリーズ(2孔)※1B〜24Bまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※単孔仕様が標準品、多孔仕様は受注生産品となります。
用途例
- 筐体・ブラケット等の側面タップが必要な板金部品
- 電子・電気・モバイル機器の小物で小径・狭ピッチ要求
- 止まり穴/貫通穴の両方に対応
他シリーズとの比較・使い分け
- Zシリーズ(垂直・インナーチャック・φM0.6〜M12):微細ねじ。上下面からの小径加工に最適
- ZRシリーズ(垂直・アウターチャック・φM2〜M24):大径を含む最も汎用性の高い標準機
- ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12):型剛性重視・多孔同期に強い
- Xシリーズ(斜め0〜90°・φM2〜M12):傾斜穴や複合方向の同時タップ
- NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45):条件保存・検出統合、金型内/オフライン両用が必要な場合に有利
金型部品に関する技術情報は 技術情報|プレス編 をご参照ください。
導入事例


【導入事例】SUS304 順送金型での成形タップ加工
技術要求
SUS304 板厚1.2mm、M3×0.5 を4箇所
ねじ深さ1.2mm、成形後のタップ加工
生産速度:40SPM以上
材料帯の誤送検出
加工条件:110tプレス ストローク160mm
サーボフィーダー、横方向タップユニット4台
金型間での機械の相互流用
採用機種
Bシリーズ DZX-1B-160 × 4台
導入効果
55SPMを実現
単孔側面タップ機4台を、4組の金型で相互流用
概要
Zシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、垂直方向にタップ加工するメカニカルタイプの金型内タップユニットです。インナーチャック仕様により小径・狭ピッチに有利で、標準でφM0.6〜M12まで対応する、微小精密部品向けのモデルです。
特長
- 微細ねじ対応:φM0.6〜M12。シリーズ中で最も小さいねじに対応し、精密電子機器や時計などの小型部品に向いています
- 最小ストローク20mm:シリーズ中で最も短いプレスストロークから対応します
- 狭ピッチ:マルチタップ仕様の場合、タップ間のピッチを最小13mmまで詰められます
- インナーチャック:小径・狭ピッチ・省スペースに有利
- 同時加工:1〜24穴の同期タップ。異径・異ピッチの組合せにも対応
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 垂直方向 | 横穴・斜め穴は B / X をご検討ください |
| 固定方式 | ストリッパープレート固定 | ZGはダイプレート固定 |
| 対応タップサイズ | φM0.6〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応 |
| 必要ストローク | 20mm〜500mm | ダイハイトによりスクリュー全長を調整 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 13mm | ワーク形状・治具構成で変動 |
| チャック | インナーチャック | 小径・狭ピッチ・省スペースに有利 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 分解が必要なため時間がかかる | |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | 位置決め・ガイドは案件に合わせ最適化 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1Z / 1ZF、2Z, 3Z, …, 24Z

・プレスストローク範囲:20〜500mm
・想定穴数:1〜24穴
・基準:中心点基準
・設置タイプ:押し込み式・位置決め式
・カスタマイズ:非標準ピッチ/ギア歯数変更 等に対応可
型式表記の例
単孔)DZX-1Z/F-T-W 多孔)DZX-2Z-T-W
・1Z:Zシリーズ(単孔)※2Z/3Z…は多孔仕様
・F:スパン(スクリュー中心〜ねじ中心距離)が特注であることを示す識別子
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※単孔仕様が標準品、多孔仕様は受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(アウターチャック・φM2〜M24) | 大径を含む最も汎用性の高い標準機 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Xシリーズ(斜め0〜90°・φM2〜M12) | 傾斜穴や複合方向の同時タップ |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
設置イメージ

概要
ZGシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、垂直方向にタップ加工するメカニカルタイプの金型内タップユニットです。ZRシリーズと異なりダイプレート固定を採用しており、φM2〜M12、単孔〜24穴の同時加工に対応する多孔加工の標準モデルです。
※案件条件に合わせ最適レイアウトをご提案します。
特長
- ダイプレート固定:形状が3次元的で、ストリッパーがフラットに素材を押さえられない金型に適しています
- 高い型剛性:質量の大きいダイプレートは剛性が高いため、大型になりそうな金型で有利です
- 省スペース:ZRシリーズに付属するスクリューホルダーがないため、金型下側にスクリューの逃がしスペースが取りにくい場合に向いています
- サイズ範囲:φM2〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
- 同時加工:1〜24穴の同期タップ。異径・異ピッチの組合せにも対応
- タップ交換:本体分解不要、約1分のクイックチェンジ
- 設置:吊掛け式(クイックピン位置決め)による短時間段取り
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 垂直方向 | 横穴・斜め穴は B / X をご検討ください |
| 固定方式 | ダイプレート固定 | ZR / Z はストリッパープレート固定 |
| 対応タップサイズ | φM2〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応 |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | ダイハイトによりスクリュー全長を調整 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 32mm | ワーク/チャック構成で変動 |
| チャック | アウターチャック (M5以下=標準タイプ / M6以上=内部スプリング付き・星型) | |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 吊掛け式(クイックピン位置決め) | 位置決め構造は案件に合わせ設計 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
基本寸法および型式の見方
ラインアップ:1ZG, 2ZG, 3ZG, …, 24ZG
例)DZX-2ZG-T-W
・2ZG:ZGシリーズ(2孔)※1ZG〜24ZGまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離

他シリーズとの比較・使い分け
| ZRシリーズ(ストリッパープレート固定・φM2〜M24) | 大径を含む最も汎用性の高い標準機 |
| Zシリーズ(インナーチャック・φM0.6〜M12) | 微細ねじ。最小穴中心距離13mm、ストローク20mmから対応 |
| Xシリーズ(斜め0〜90°・φM2〜M12) | 傾斜穴や複合方向の同時タップ |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
設置イメージ


概要
ZRシリーズはプレス機の上下動をスクリューの螺旋運動へ変換し、垂直方向にタップ加工するメカニカルタイプの金型内タップユニットです。当社ラインアップの中で最もベーシックなシリーズで、φM2〜M24の幅広いレンジと単孔〜24穴の同時加工に対応します。シングルタップ標準モデルでは最も扱いやすい基本モデルです。
特長
- 垂直方向タッピング:順送金型でワークをしっかりと押さえたいタップ加工に適しています
- サイズ範囲:φM2〜M24。M12を超える大径タップにも対応できる唯一のメカニカルタイプです
- アウターチャック:高い把握力と汎用性を両立。M5以下は標準タイプ、M6以上は内部スプリング付き・星型
- 同時加工:単孔〜24穴まで拡張可能。異径・異ピッチの組合せにも対応
- タップ交換:本体分解不要、約1分のクイックチェンジ
- 設置:一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式)による短時間段取り
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| タッピング方向 | 垂直方向 | 横穴・斜め穴は B / X をご検討ください |
| 固定方式 | ストリッパープレート固定 | ZGはダイプレート固定 |
| 対応タップサイズ | φM2〜M24 | UNC/UNF/BSW 等にも対応 |
| 必要ストローク | 50mm〜500mm | ダイハイトによりスクリュー全長を調整 |
| 同時加工穴数 | 1穴〜24穴(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 32mm | ワーク/チャック構成で変動 |
| チャック | アウターチャック (M5以下=標準タイプ / M6以上=内部スプリング付き・星型) | |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | 本体分解不要のクイック交換 |
| 設置形式 | 一体型(押し込み式)/分割型(位置決め式) | 位置決め構造は案件に合わせ設計 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
※ 過負荷保護はモデル構成により有無が異なります。必要な場合はご相談ください。
基本寸法および型式の見方
例)DZX-1ZR/25-180

・1ZR:ZRシリーズ(単孔)※2ZR/3ZR…は多孔仕様
・25:スクリュー径(標準19mm、他サイズ25/32mmも対応可)
・180:プレスストローク(上死点〜下死点)
・F:非標準(スクリュー中心とネジ中心距離が標準外)の場合に付与される内部識別子
他シリーズとの比較・使い分け
| Zシリーズ(インナーチャック・φM0.6〜M12) | 狭ピッチ・省スペースで有利 |
| ZGシリーズ(ダイプレート固定・φM2〜M12) | 型剛性重視・多孔同期でタクト短縮 |
| Xシリーズ(斜め0〜90°・φM2〜M12) | 傾斜穴や複合方向の同時タップ |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 金型内 / オフライン(金型外)両対応、複雑な加工条件の場合に有利 |
基本的構造
タップユニット周辺にはワークを押さえるためのストリッパープレートやダイプレート、ガイド、バネの設置が必要となります。

下の事例ではストリッパープレートがワークの流れるダイプレートと高さを合わせつつ、バネを設置してワークの押さえを実施します。

よくあるご質問(FAQ)
止まり穴と貫通穴の両方に対応しますか?
はい、どちらも対応可能です。切りくず処理や潤滑条件はワークに合わせてご提案します。
多孔加工で異径・異ピッチを同時にできますか?
可能です。ピッチ同期とトルク配分の設計が必要なため、図面をご提供ください。
最小の穴ピッチやスペース制約が厳しいのですが設置可能ですか?
最小穴中心距離32mmが目安です。さらに小さい場合はZシリーズをご検討ください。
ロングストローク金型での設置例

マルチタップ仕様の事例です。トルクの確保のためにロングストローク仕様にしています。ロングストロークになるとスクリューのストローク量も長くなるためダイセット下にスペーサーを設け、スクリューの逃がしを確保しています。またストリッパープレートでのワークの押さえのためにガススプリングを設置しています。
アガトン機械式タップユニットでできること
アガトンの金型内タップユニット(機械式)は、プレス工程の中にタップ加工を組み込み、「プレス+タップ」を1工程化できるシステムです。従来のように、プレス後にワークを搬送し、別工程でボール盤やタッピング盤にかける必要がないため、搬送・段取り・再位置決めといった二次加工のムダを大きく削減できます。
さらに、プレスの上下動を回転運動へ変換する機械式スクリュー方式により、最大150SPMの高速タッピングや複数箇所同時加工に対応できます。量産現場においては、生産性向上だけでなく、仕掛在庫の削減、人件費の低減、設備集約による省スペース化にもつながります。
また、本ユニットでは転造タップを採用するため、切りくずを出さずにねじを成形でき、工具寿命の延長やねじ強度の向上にも有利です。検出システムや潤滑ユニットを組み合わせることで、折損や誤送りによる金型損傷リスクも低減できます。

アガトンが機械スクリュー方式を主力とする理由
金型内タップユニットには、機械式とサーボ式がありますが、アガトンでは量産ラインで求められる高速性・高トルク・構造のシンプルさを重視し、主力として機械スクリュー方式を展開しています。
機械スクリュー方式は、プレスの上下動を安定して回転運動へ変換でき、多条ねじや複数穴同時加工にも対応しやすい構造です。特に、量産プレスと同期した高速加工との相性がよく、設備全体を大掛かりな制御系にせずに構成できる点が大きなメリットです。
ラックアンドピニオン方式は小径用途では有効ですが、トルク面で適用範囲が限られます。一方でサーボ式は柔軟性に優れるものの、機械スクリュー式に比べると制御装置や電源系統を含めた構成が大きくなりやすく、量産用の標準構成としては過剰になる場合があります。
そのため、アガトンでは量産現場で最も導入しやすく、かつ高い生産性を発揮しやすい機械スクリュー方式を中心に提案しています。

アガトン機械式タップユニットのシリーズラインナップ
アガトンの機械式金型内タップユニットは、加工サイズ、タップ方向、チャック方式、設置方法に応じてシリーズ展開されています。標準量産向けのZR/ZGを中心に、微細ねじ向けのZ、高負荷量産向けのV、横方向加工用のB、角度可変対応のX、トランスファープレス向けの6JSなど、用途に応じた選定が可能です。
機械式スクリュー方式タップユニットの分類
加工穴数・サイズ・方向・チャック方式・設置方法ごとにシリーズを整理しています。
上のタップツールの製品画像をクリック頂けますと該当の製品ページにリンクします。
| 分類 | タイプ | 主な用途・特徴 | 該当シリーズ |
|---|---|---|---|
| 加工穴数 | シングルタップタイプ | 1つのねじ穴を安定加工。 段取り容易で汎用性が高い。 | ZR |
| マルチタップタイプ | 複数穴を同時加工。 ピッチ同期でタクト短縮。 | ZR(マルチ), ZG | |
| 加工サイズ | 微細タイプ | 小径・精密部品向け。 芯出し・ガイド精度・潤滑管理が重要。 | Z |
| 大径タイプ | 自動車・家具などの大径タップに対応。 高剛性レイアウトが前提。 | ZR(大型), ZG(大型) | |
| 加工方向 | 縦方向 | 一般的な上下面からの加工。 レイアウト自由度が高い。 | ZR, Z |
| 横方向 | 側面からのタップ。 干渉回避や形状自由度を確保。 | B | |
| 斜め方向 | 傾斜穴・多方向同時の要求に対応。 (角度調整機構/専用治具) | X | |
| チャック方式 | アウターチャック | 高把握力・交換容易。 必要スペースはやや大きめ。 | ZR, ZG, X, K, V |
| インナーチャック | 省スペースで小径・狭ピッチに有利。 | B, Z(小径) | |
| 両対応 | 外側・内側の両チャックに対応。 段取り自由度が高い。 | G | |
| 設置方法 | ストリッパープレート固定型 | 材料追従性が高く、量産で安定。 メンテも容易。 | ZR, Z |
| ダイプレート固定型 | 剛性重視。 大型金型・高荷重でも位置精度を確保。 | 8S, ZG | |
| トランスファープレス対応型 | 工程間搬送と同期して一括タッピング。 段取り短縮に有効。 | 6JS |
スペック表
※サーボモータータイプは別ページにてご案内致します。
| シリーズ | タップサイズ | タップ方向 | チャック | スクリュー径 (mm) | ストローク (mm) | 最小穴 中心距離 (mm) | シリーズ特性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Z | M0.6~M2 | 垂直 | インナー | 19/25/32 | 20~300 | 10 | 微細小径特化モデル |
| ZG | M2~M12 | 垂直 | アウター | 19/25/32 | 50~500 | 10 | 高剛性スタンダードモデル |
| ZR | M2~M24 | 垂直 | アウター | 19/25/32 | 50~500 | 32 | ワイドレンジ対応モデル |
| K | M2~M12 | 垂直 | アウター | 19/25/32 | 50~500 | 10 | 中心軸型バランス設計 標準量産向け汎用モデル |
| V | M2~M12 | 垂直 | アウター | 19/25/32 | 50~500 | 10 | 高耐久・高剛性構造 高トルク/厚板量産向け |
| B | M2~M12 | 横方向 | インナー | 19/25/32 | 50~500 | 10 | 横方向専用モデル |
| X | M2~M12 | 0~90°可変 | アウター | 19/25/32 | 50~500 | 10 | 角度可変特殊モデル |
| 6JS | M0.6~M12 | 縦・横方向 | 専用構造 | 19/25/32 | 制限なし | 10 | トランスファープレス特化 |
| G | M0.6~M12 | 縦・横方向 | 両対応 | 19/25/32 | 可変対応 | 10 | ワークステーション型 |
転造タップについて
この金型内タップユニットでは切削タップを使用しません。転造タップを使用します。下穴の内径を塑性変形させ、穴の内部から押し広げるようにねじ山を加工するタップ方法です。特定メーカー専用品に限定されるものではありません。タップサイズ、シャンク形状、チャック方式、下穴径、被加工材、潤滑条件などの条件が適合していれば、彌満和、OSG、田野井、不二越など各社の転造タップを使用できます。一方で、金型内タップは一般的な単体加工機とは使用条件が異なるため、タップ全長、ねじ長さ、首下寸法、押込みトルク、加工速度まで含めて事前確認することが重要です。

特徴は以下の通りです。
切りくずが出ない
切削ではなく塑性加工のため切りくず処理が不要。
工具寿命が長い
刃欠けのリスクも少ないため、工具交換を抑える事が可能。
加工速度が速い
1工程でねじ山を形成できるため、加工時間が短い。
材料歩留まりが良い
切りくずが出ないため、材料のコスト効率が高い。
めねじ強度が高い
金属組織が切断されないため、ねじ強度が高い。
下穴径には注意が必要
下穴径が小さすぎるとトルクが増加し、タップ摩耗促進や破損の原因になります。下穴径が大きすぎると、ねじ山が小さくなりねじ強度が低下します。
下穴径の設定により形成されるねじ山の違い
転造タップは下穴の径の設定が非常に重要です。下穴径が小さいと形成された山がタップの摩耗を促進し、下穴径が大きいとねじ山が十分に形成されず、十分なタップ精度を得られません。下穴径の計算方法については技術ページにて解説します。

インナーチャックとアウターチャックについて
模内タップユニットのチャック形式は、アウターチャック型とインナーチャック型の2種類に分かれます。タップ径、設置スペース、メンテナンス性に応じて最適な形式を選定します。
■ アウターチャック型(Outer Chuck Type)
M2~M45まで対応する汎用タイプです。高トルク用途や量産金型で広く採用されています。ZR・ZG・X・Vシリーズなどが該当します。
■ インナーチャック型(Inner Chuck Type)
主にM2未満の微小ねじや、省スペース設計、横方向加工に適した形式です。ZシリーズやBシリーズが該当します。
■ タップ保護システム(External / Internal Protection)
材料送り不良、下穴ズレ、プリパンチ未加工、パンチ折損などの異常時に、タップが材料へ衝突して折損・ねじ山不良を起こすリスクがあります。保護システムが作動するとタップを3~5mm退避させ、衝突を回避してタップと金型を保護します。
・タップ破損の防止
・ねじ山品質の維持
・金型損傷リスクの低減
・不良連鎖の防止


外置式はメンテナンス性に優れ、高トルク用途に適します。内蔵式はコンパクト設計が可能で、省スペースレイアウトに有利です。
金型内タップユニット導入の進め方
国内では、金型内でのタップ加工はまだ一般的とは言えず、「どのように設計すればよいのか分からない」「失敗した時のリスクが心配」といった理由から、導入に踏み切れないケースも少なくありません。しかし、正しい手順で検討を進めれば、工程集約・生産性向上・品質安定といった大きなメリットを得ることが可能です。
ここでは、金型内タップユニット導入の代表的な2つの進め方をご紹介します。
① ガイドラインに沿って自社設計する方法
タップ工具メーカーやユニットメーカーが提示している設計ガイドライン(下穴径、推奨回転数、タップ径の限界、潤滑条件など)に基づいて、自社で金型設計を行う方法です。
・タップ径・ピッチと板厚の確認
・転造タップの選定
・下穴径の設定
・潤滑方式(ミスト/非ミスト)
② メーカーにCADを提出して提案してもらう方法
「社内に設計ノウハウがない」「初回は確実に成功させたい」という場合には、金型CADデータをメーカーに提出し、設計を提案してもらう方法が有効です。
設計ノウハウ保護の観点から、パンチやダイの詳細形状は不要です。
各プレート厚み、ダイハイト、ストローク量、設置スペース制限などが分かる簡易3Dデータをご提供いただければ、加工条件を踏まえたレイアウト案をご提案します。
これにより、金型構造上のリスク、情報漏洩リスクを事前に回避しながら導入を進めることができます。プロセスとしては以下のようになります。

概要
Gシリーズは、タッピングユニット単体ではなく、タップ工程を「1つの完成されたステーション」として提供するタップシステムです。ここでいうフルパッケージとは、「設備を導入すれば、そのまま稼働できる完成形で提供される方式」を意味します。単体ユニット販売ではなく、位置決め・潤滑・検出・保護機構まで含めて一体設計された構成です。ねじ加工に必要なワーク位置決め、潤滑・冷却管理、下穴位置確認、タップ折損検知などを統合し、量産ラインでの安定稼働を目的としたワークステーションとして機能します。
特長
- ストローク条件に縛られにくいレイアウト:金型プレート固定型(ZR / ZG等)と異なり、独立スペースで工程を構成できるため、ライン設計の自由度が高くなります
- ワンストップ統合設計:製品位置決め・冷却油回収・穴位置検出・タップ折損検出を同一ステーションに集約します
- ヘッドAssyの着脱・共用:タップヘッドAssyは案件ごとに設計し、単独での取り外しや他機種との相互流用が可能です
- 自動搬送ラインに適合:シングルアーム、2次元/3次元機械手、多関節ロボット、トランスファ搬送との組み合わせに最適
- サイズ範囲:φM0.6〜M12(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)
- 同時加工:1〜24点の同期タップ。異径・異ピッチの組合せにも対応
- タップ交換:約1分のクイックチェンジ
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。切りくず処理が不要で、ねじ強度も高くなります
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| 構成 | 独立ステーション型(フルパッケージ) | 金型内で完結させる場合は ZR / ZG をご検討ください |
| 対応タップサイズ | φM0.6〜M12 | UNC/UNF/BSW 等にも対応。案件設計により拡張対応可(材質・板厚・下穴条件に依存) |
| プレスストローク | 案件レイアウトに応じて設定 | ストロークの制限を受けにくい構成 |
| 同時加工点数 | 1点〜24点(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 穴中心距離 | 設置プランに応じて設計 | 設置方案図面にて確認 |
| 搬送方式 | シングルアーム/2次元・3次元機械手/多関節ロボット/トランスファ搬送 | ライン構成に応じて選定 |
| チャック | インナーチャック/アウターチャック 両構成に対応可能 | ねじ径・ピッチに応じて選定 |
| タップ深さ | 1.5d 以下、かつ15mm以内 | d=呼び径。標準機種の場合 |
| タップ交換時間 | 約1分 | ヘッドAssy単位での交換にも対応 |
| 設置方式 | 単一工程内へのワンストップ設置(拱橋型設置等) | 独立作業スペースを確保 |
| 検出・保護 | 製品位置決め/冷却油回収/穴位置検出/タップ折損検出 | ステーションに統合 |
| 生産速度 | 最大150SPM(推奨120SPM以下) | 材質・径・潤滑条件により異なる |
型式の見方
ラインアップ:1G, 2G, 3G, …, 24G(同時加工点数に連動)
例)DZX-2G-T-W
・2G:Gシリーズ(2点)※1G〜24Gまで対応
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※Gシリーズは全て受注生産品となります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZR / ZGシリーズ(金型内・φM2〜M24 / φM2〜M12) | ストリッパープレートやダイプレート内に固定し、金型内で工程を完結させる構成 |
| 6JSシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 金型外の独立セルやトランスファー金型向け。縦・横・逆タップに対応 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 加工条件の保存(約45種)や検出統合が必要な場合に有利 |
| Gシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | ロボット搬送やトランスファープレスで独立作業空間を確保し、工程としてステーション化する場合に最適 |
Gシリーズが有効なケース
M6を10〜12箇所といった加工点数の多いねじ加工や、複数品番でタップヘッドAssyを共用したい場合に効果を発揮します。金型内に十分なスペースを確保しにくい構成でも、独立ステーションとして工程を成立させられます。
概要
NCシリーズは、サーボモーターを駆動源とする高性能タッピングワークステーションです。プレス機の動力に依存せず独立駆動するため、スライドストローク条件に左右されにくく、設計自由度の高い工程構築が可能です。金型内だけでなく、生産ライン外での単独タッピング設備としても使用でき、多品種生産や工程分離構成にも対応します。当社ラインアップで最も広いφM0.6〜M45に対応し、1〜24点の同時加工が可能です。
特長
- サーボモーター駆動:回転数・加減速・停止位置を精密制御し、安定したタッピング動作を実現します
- プレス駆動に依存しない構成:ストロークの制限を受けないため、特殊レイアウトにも対応できます
- サイズ範囲:φM0.6〜M45(UNC/UNF/BSW 等にも対応可)。当社ラインアップで最も広いレンジです
- 狭ピッチ:先進のコレット技術により最小穴中心距離13mm
- 加工条件記憶機能:最大45種類の加工条件を保存でき、段取り替えを迅速化します
- カラータッチパネル制御:加工状態のリアルタイム表示と加工回数の記録が可能。独立した操作電気ボックスにより設置・調整も容易です
- タップ検出:プレスと同期した自動/手動の安全連動により、1ストローク終了ごとにタップを検出します
- 過負荷保護機能:異常トルクを検知し、タップ破損やワーク不良の連鎖を防止します
- ワンストップ統合設計:製品位置決め・冷却油回収・穴位置検出・タップ折損検出を一体化しています
- 加工方式:転造タップによる無切りくず加工。貫通穴・止まり穴とも対応します
主な仕様
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| 駆動方式 | サーボモーター駆動 | 他シリーズはプレス連動のメカニカル駆動 |
| モデル | NCK(機械伝達式)/NCM(フレキシブルシャフト式) | 各1〜24ヘッド構成 |
| タッピング方向 | 水平・垂直 | 貫通穴・止まり穴とも対応 |
| 対応タップサイズ | φM0.6〜M45 | UNC/UNF/BSW 等にも対応。材質・条件により異なる |
| プレスストローク | 制限なし | プレス駆動に依存しない独立駆動 |
| 同時加工点数 | 1点〜24点(同期) | 異径・異ピッチ混在OK |
| 最小穴中心距離 | 13mm | 先進のコレット技術による |
| 制御 | カラー液晶タッチパネル | 加工条件を最大45種類保存。加工状態の表示・加工回数の記録 |
| 検出・保護 | 製品位置決め/冷却油回収/穴位置検出/タップ折損検出/過負荷保護 | ステーションに統合 |
| 設置方式 | 単一工程内へのワンストップ設置(独立ワークステーション型) | 独立操作電気ボックス付き |
| 電源 | 三相220V 50Hz | 仕様により異なる場合があります |
| 生産速度 | 最大60SPM | 材質・径・潤滑条件により異なる |
型式の見方
ラインアップ:NCK1, NCK2, …, NCK24 / NCM1, NCM2, …, NCM24
例)DZX-NCK24-T-W DZX-NCM2-T-W
・NCK24:NCシリーズ 機械伝達式(24点)
・NCM2:NCシリーズ フレキシブルシャフト式(2点)
・T:プレスストローク(上死点〜下死点)
・W:穴中心距離
※NCシリーズは全て受注生産品となります。
NCKとNCMの違い
| NCK(機械伝達式) | サーボモーターの動力をギア等の機械要素で伝達する構成。剛性が高く、大径ねじや高トルクを要する加工に適します |
| NCM(フレキシブルシャフト式) | 軟軸で動力を伝達する構成。モーター部とタッピング部を離して配置できるため、レイアウト自由度が高くなります |
NCMはモーター部とタッピング部を分離できるため、金型内だけでなくオフラインでも使用可能です。「プレスストロークが短い」「多品種少量生産で設定を頻繁に変える」「金型が非常に高価で、過負荷を避け安全性を最優先したい」という場合には、メカニカルタイプよりもNCシリーズが推奨されます。
ZRやZGなどのメカニカルタイプはプレスのスピードに完全に同期しますが、NCシリーズは独立したサーボ制御のため、「ゆっくりタッピングして素早く引き抜く」といったタップ寿命を延ばすための速度制御が可能です。

タンデムプレスでの活用
NCシリーズは、タンデムプレスにおけるタッピングに適しています。各プレス工程間でワークを搬送する構成において、独立駆動式であるNCシリーズは、プレスストローク条件に依存せず安定したねじ加工を実現します。
- 工程分離構成が可能:成形工程とねじ加工工程を分離でき、金型構造を簡素化できます
- ロボット搬送との親和性:直交ロボット・多関節ロボット搬送と組み合わせやすい構成です
- 大型部品・高剛性ワークに適応:自動車部品などの大型ワークにも対応しやすくなります
- 多点同時加工に対応:複数ヘッド構成により、1ステーションで複数箇所のタップ加工が可能です
従来のボール盤との比較
NCシリーズは従来のボール盤と比較すると、無人化・自動化を実現できます。金型内タップとボール盤では、ボール盤に少量多品種対応という長所がありましたが、NCシリーズもタップの設置場所を変更することで少量多品種に対応できます。少量多品種化と無人化、高い生産性を同時に実現でき、長期的には労務コストの削減にもつながります。
他シリーズとの比較・使い分け
| ZR / ZGシリーズ(金型内・メカニカル) | プレススライドの動力を利用するため、ストローク条件に依存します |
| Vシリーズ(メカニカル・φM2〜M12) | 可変ストロークプレスやサーボプレスに、メカニカル構成で対応します |
| Gシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 多点加工やロボット搬送向けの工程統合型構成 |
| 6JSシリーズ(ステーション型・φM0.6〜M12) | 金型外の移送・独立ワークステーション。縦・横・逆タップに対応 |
| NCシリーズ(サーボ・φM0.6〜M45) | 精密制御・条件記憶・過負荷保護を重視する生産ラインや、タンデム構成など工程分離型ラインに適します |
導入事例
【導入事例】2000tプレスライン 高張力鋼板への多点タップ加工
技術要求
高張力鋼S420MC、ねじ深さ4.5mm
4-M5×0.8P、4-M6×1.0P、4-M8×1.25P
ワンストップ搬送
生産速度:20SPM以上
冷却油回収の設計
φ5小径穴の位置検出とタップ検出
加工条件:2000tプレス ストローク700mm
3次元機械手
採用機種
NCシリーズ DZX-NCK12-700-W × 1式
導入効果
設計25SPM、量産22SPMで顧客要求を超過
タップステーションと生産ラインを整合させたTFR生産方式
プレスライン稼働に合わせた設計により干渉を回避
概要
Klübersynth(クリューバーシンス) HB 74-401は、高品質の合成炭化水素基油とポリウレア増ちょう剤を含む潤滑グリースです。この組み合わせにより、広い温度範囲で長期間の潤滑が可能になります。PFAS対策グリスもしくはフッ素グリスの代替として有効です。
用途
・射出成形金型のボール/ローラガイド
・RFCS
・AGS
製品特性
| 評価項目 | 単位 | 条件 | KlubersynthHB74-401 |
|---|---|---|---|
| 基油 | – | – | 合成炭化水素 |
| 外観 | – | – | ベージュ |
| 温度下限 | ℃ | – | -40 |
| 温度上限 | ℃ | – | 200 |
| 増ちょう剤 | – | – | ポリウレア |
| ちょう度 | – | 60W, 25℃ | 2号 |
| 重量 | 1kg缶 |
注意事項
・ご使用の際はSDSを一読の上、ご使用ください。
・本製品はRoHS規制準拠の製品となります。
・環境関連物質不使用の製品となります。
関連技術情報ページ
概要
AMBLYGON(アンブリゴン) TA 30/2は、鉱油とポリウレアを基油とした長期使用可能な高温用潤滑グリースです。耐熱性と耐水性、耐腐食性に優れ、-15℃から160℃の広い温度範囲で使用できます。PFAS対策グリスもしくはフッ素グリスの代替として有効です。
用途
・射出成形金型のボール/ローラガイド(~160℃)
・RFCS (130℃~160℃)
・AGS (130℃~160℃)
製品特性
| 評価項目 | 単位 | 条件 | AMBLYGON TA 30/2 |
|---|---|---|---|
| 基油 | – | – | 鉱油 |
| 外観 | – | – | ベージュ |
| 温度下限 | ℃ | – | -15 |
| 温度上限 | ℃ | – | 160 |
| 増ちょう剤 | – | – | ウレア |
| ちょう度 | – | 60W, 25℃ | 2号 |
| 重量 | 1kg缶 |
注意事項
・ご使用の際はSDSを一読の上、ご使用ください。
・本製品はRoHS規制準拠の製品となります。
・環境関連物質不使用の製品となります。
関連技術情報ページ
プロファイルローラーとは
プロファイルローラーは円筒ころを基に、偏摩耗しにくい形状でありながら剛性を極力落とさない形状に進化させたローラーベアリングです。
形状は精度の出しやすい丸物のガイドポストやガイドブッシュが使えるようにし、接触点は円筒ころの剛性を極力損なわないように線であたるように改良されました。

最も高い剛性を誇るベアリング
プロファイルローラーベアリングの剛性はボールベアリングと比較し約7倍であり、アガトン社のベアリングの中でも最も高い剛性を誇るベアリングとなっています。
そのため偏荷重がかかりやすいプレス加工金型や、横型で金型の荷重がベアリングにかかる射出成形金型に適しています。
剛性を最重視したい場合はプロファイルローラーがおすすめです。
※右図のベアリング1個当たりの剛性は一例となります。ボールリテーナとプロファイルローラーリテーナではリテーナ1個当たりのベアリング数が異なるため、必ずしも7倍になるとは限りません。詳しい個々の剛性についてはカタログをご参照ください。

ラジアル方向に回転しないガイド
プロファイルローラーガイドはアガトンローラーガイドと同様に、ラジアル方向には不回転のガイドです。
ストロークの長いプレス加工においてボールガイドでは微細なラジアル回転がパンチやダイの摩耗の原因になりますが、プロファイルローラーガイドではこのラジアル回転を抑制しパンチプレートの挙動安定性を高め、パンチやダイの長寿命化に貢献します。

プロファイルローラーの互換性
プロファイルローラーガイドはボールガイドやアガトンローラーガイドと同様に丸物のガイドポスト、ガイドブッシュを使用していますが、アガトンローラーガイドとは異なり、ボールガイドとの互換性はありません。
これはプロファイルローラーの予圧量が小さく、ユニット毎に調整が必要なためです。
つまりプロファイルローラーガイドからリテーナのみボールリテーナやアガトンローラーリテーナに変更して使用することはできません。
またプロファイルローラーリテーナのベアリングが摩耗して交換する際はリテーナのみの交換はできず、ガイドポストとガイドブッシュも同時に交換する必要がありますのでご注意ください。(ガイドポスト、ガイドブッシュ摩耗時も同様)

潤滑油
ボールガイドやローラーガイドを使用する際は潤滑は必須となります。
無潤滑での利用はベアリングの摩耗を極端に早めてしまう恐れがあります。
アガトンガイド専用グリスはございませんが、以下のグリスが推奨となります。
・NOKクリューバー社 Microlübe GB0(耐熱温度150℃)
・NOKクリューバー社 Kluberplex BEM 41-141(耐熱温度150℃)
・高温環境及びクリーンルーム、食品機械などへはNSF H1に登録されているBarrierta L55/2 H1がおすすめです。(耐熱温度260℃)
※NSF H1:食品に偶発的に接触する可能性のある箇所に使用できるグレード
プロファイルローラーガイドの仕様
標準品でサイズはISO/DIN規格に基づいた展開をしておりΦ25~Φ50まで取り扱っております。
お客様の要望に応じて特注製作も可能です。
| リテーナ径 | Φ25~50 |
| ローラー径 | Φ3、Φ4 |
| 適用ガイドポスト | 6500、6540、6560、6571、6509、6579、6531シリーズ等 標準品全般 |
| 推奨使用温度 | ~170℃ |
| 材質 | リテーナ本体:真鍮(C3603相当) ローラー:特殊ベアリング鋼(SUJ2相当) ガイドポスト、ガイドブッシュ:特殊ベアリング鋼(SUJ2相当) |
| 硬さ | HRC62-64 (ベアリング) |
| 対応スピード | 最大40m/min (推奨:500mm/s) |
プロファイルローラーガイドが適している金型
・冷間鍛造、粉末冶金、曲げ・絞り加工、厚板の打ち抜きなど、プレス加工用金型全般
特に偏荷重などの剛性が重視される金型に適しています
・射出成形金型(ガイドピンの代替)
使用上の注意点
納期について
ガイドポスト、プロファイルローラーリテーナ、ガイドブッシュのガイドユニットとしてご購入する場合、プロファイルローラーベアリングの予圧調整が必要なため、納品まで4~5週間程度かかります。
組合せについて
プロファイルローラーガイドはユニット毎に予圧調整をしておりますので、組合せを変更しないでください。
組合せを変更した場合、片方は予圧が強く、もう片方は予圧が弱くなってしまい、適切な予圧ではなくなってしまいます。組付け時やメンテナンス時等には十分にご注意ください。
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
概要
フッ素系ベアリング用グリス「BARRIERTA(バリエルタ) L55/2 H1」は、高温度環境下で非常に優れた耐熱性を持つフッ素系潤滑剤です。また、食品に偶発的に接触する可能性のある箇所に使用できるNSF H1グレードとなります。
使用温度範囲が-30~260℃であるため、高温度での射出成形金型に適しています。
ただし、130℃以下の金型ではMicrolube GB0やKluberplex BEM41-141のようなリチウム系潤滑剤の方が耐摩耗効果に優位性が出てくるため、温度により使い分けが必要となります。
NSF H1
NSFとは「National Sanitation Foundation(国立公衆衛生財団)」の略した名称で、公衆衛生・安全・環境に関する規格の開発、製品試験及び認証登録を行っているアメリカの非営利第三者機関です。
BARRIERTA H55/2 H1はNSF H1グレードであり、食品に偶発的に接触する可能性のある箇所に使用できる潤滑剤となります。
用途
・射出成形金型のボール/ローラガイド (130℃~200℃)
・RFCS (130℃~200℃)
・AGS (130℃~200℃)
製品特性
| 評価項目 | 単位 | 条件 | BARRIERTA L55/2 H1 |
|---|---|---|---|
| 基油 | – | – | フッ素油 |
| 外観 | – | – | 白 |
| 温度下限 | ℃ | – | -30 |
| 温度上限 | ℃ | – | 260 |
| 増ちょう剤 | – | – | PTFE |
| ちょう度 | – | 60W, 25℃ | 2号 |
| 重量 | 75gチューブ 750gジャバラ 1kg缶 |
注意事項
・ご使用の際はSDSを一読の上、ご使用ください。
・本製品はRoHS規制準拠の製品となります。
・環境関連物質不使用の製品となります。
関連技術情報ページ
ストリッパ固定ガイドとは
ストリッパ固定ガイドとは、金型のストリッパプレートに固定するタイプのガイド部品となります。
主にプレス加工金型のサブガイドに使われますが、3枚プレートの射出成形金型のガイドピンとしても使われることもあります。
高い加工精度が求めれる金型や、何千万、何億ショットも安定して生産することが求めれる金型には非常に重要な製品となります。
アガトン社のストリッパ固定ガイドはこれらの要求をいくつも実現しています。
ストリッパ固定構造のメリット
アガトン社のストリッパ固定ガイド
アガトン社のストリッパ固定ガイドは様々な特長を有しており、主に電子部品製造、自動車部品製造の業界で非常に多く使用されています。
昔から使用されている電子部品業界では、ストロークスピード3000spm以上を実現し、ガイド部品寿命も1億ショットを優に超える実績があります。
さらにガイド部品寿命だけではなくプレス加工で重要なパンチの寿命も何倍にもなり、歩留まり改善などの生産性向上やコスト削減に貢献しています。

アガトン社のストリッパ固定ガイドの特長
フランジは摺動部の2倍の大きさ
アガトン社のストリッパ固定ガイドポストは、摺動部の約2倍のフランジを兼ね備えています。
フランジが大きいことで、ストリッパプレートの傾きを抑え、ガイドの直立性を保つことができます。
ガイドポストは傾きが発生すると、パンチの摩耗が顕著になり、打ち抜きのダレ、バリなどの他、ベアリングに偏荷重が掛かり摩耗を助長します。
アガトン社のストリッパ固定ガイドは、フランジによる高い直立性により、ベアリングにかかる偏荷重を抑えリテーナの長寿命化が実現するほか、打ち抜きの精度維持、パンチの長寿命化を実現します。

ガイドポスト・ボール/ローラーベアリング(リテーナ)・ガイドブッシュが同じ硬さ
アガトン社のガイドポスト・ベアリング・ガイドブッシュは全てSUJ2(高炭素クロム軸受鋼鋼材)を採用しており、硬度も揃えています。
ガイドポストとガイドブッシュの硬さがベアリングの硬さに負けないため、「タテスジ痕」がほぼ入りません。
| 硬さ | |
| ガイドポスト | HRC62-64 |
| ベアリング | HRC62-64 |
| ガイドブッシュ | HRC62-64 |
ボールとローラーが使い分けできる高い互換性
アガトン社のボールガイドとローラーガイドはどちらも同じガイドポストが適用できます。つまり、ボールガイドからローラーガイドへ仕様を変更する際、設計の変更はしなくてもよくなります。(一部使用するリテーナの長さによっては変更の可能性もあります)※
例えば、ボールガイドを使用していて、もう少し剛性が必要となった場合でもリテーナのみをボールリテーナからローラーリテーナに変更するだけで使用できます。またローラーガイドを使用していて、剛性は十分足りているため、ボールリテーナに変更してコストを抑えることも可能です。
また、ストリッパ固定ガイドの場合は上側ボール、下側ローラー(またはその逆)といった使い方も可能です。

※注意※
アガトン社のボールガイドからローラーガイドへの変更に限ります。
アガトン社以外のボールガイドからアガトン社のローラーガイドへ変更する際はガイドポストとガイドブッシュも合わせて変更する必要があります。
潤滑油
ボールガイドやローラーガイドを使用する際は潤滑は必須となります。
無潤滑での利用はベアリングの摩耗を極端に進めてしまう恐れがあります。
アガトンガイド専用グリスはございませんが、以下のグリスが推奨となります。
・NOKクリューバー社 Microlübe GB0(耐熱温度150℃)
・NOKクリューバー社 Kluberplex BEM 41-141(耐熱温度150℃)
・高温環境及びクリーンルーム、食品機械などへはNSF H1に登録されているBarrierta L55/2 H1がおすすめです。(耐熱温度260℃)
取付方法
アガトン社のストリッパ固定ガイドは圧入とネジ止めとなります。
圧入部の穴寸法公差はISO K5となります。
※ネジは付属しておりません。

お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
よくあるご質問
製品仕様・互換性に関する質問
ストリッパガイドのサイズ展開はどのくらいありますか?
ガイドポストは、現在φ12~50までのサイズ展開があります。詳細は上記『仕様・ラインナップ』をご確認ください。ご希望の寸法がない場合には特注対応も可能です。
ガイドポスト径の公差はどの程度ですか?
摺動部(d1)はISO h3となっております。圧入部(d2)はISO js4となります。
パンチ固定式と比べてストリッパ固定式の特徴は何ですか?
ガイドポストのたわみが1/8に減少し、金型の剛性や位置精度が向上します。
特注寸法での製作は可能ですか?
はい、可能です。図面(もしくは各寸法)と数量をご検討の上、お問い合わせください。
ストリッパガイドを使うことで何が改善されますか?
加工精度の安定化や金型寿命の向上が期待できます。
メンテナンス・運用に関する質問
製品の摩耗が進んだ場合、どの部品を交換すればよいですか?
ガイドポスト・ボール/アガトンローラーリテーナ・ガイドブッシュのどの部品も交換可能ですが、ボール/アガトンローラーリテーナのみ交換される場合が多いです。ガイドポストやガイドブッシュにも摩耗が確認される場合には一式交換をご検討ください。ただし、プロファイルローラーガイドは、いずれかの部品(リテーナのみなど)の摩耗が確認された場合でも一式交換が必要となりますのでご注意ください。
使用中にガタが出てきた場合の対処方法は?
いずれかの部品で摩耗が進行している可能性があります。部品交換をご検討ください。
製品の寿命を延ばすためにできるメンテナンスは?
定期的な清掃とグリスアップを行っていただくことで、摩耗の防止になります。
推奨使用温度範囲はありますか?
リテーナ材料がアルミの場合は150℃まで、真鍮の場合は170℃までとなります。
購入・納期に関する質問
最小注文数量はありますか?
標準品であれば1個からご注文可能です。特注品については別途ご相談ください。
ガイドから位置決めまでのオールインワンシステム
ローラーガイドピン「AGS」とは、射出成形金型におけるガイドピンをローラーガイド化し、ガイド(挿入時の誘い込み)から位置決めまでを一つのユニットで行うことができるシステムとなります。
従来の射出成形金型の位置決めは、ガイドピンで一次位置決めをし、ストレートブロックやテーパーピンなどの位置決め部品で最終位置決めをすることが一般的となります。
一方で、ガイドピンにローラーリテーナを取り付けることでローラーガイド化し、ガイドピンで一次位置決めから最終位置決めまでするアプローチもあります。
AGSはその第二世代とも言えるローラーガイドピンとなります。

ガイドのストローク位置の明確化
従来のローラーガイドは、ガイドピンにローラーリテーナを取り付けるため、ストロークや金型重量などを考慮し、リテーナの長さを決定する必要がありました。さらにリテーナの突き出し量を考慮し、ガイドピンの先端に固定/可動ストッパーの長さを決定し、設置しなければいけないため、設計経験を必要とします。
一方AGSは、ガイドブッシュの中にローラーリテーナが入っているため、ストッパーを考慮する必要がなくなります。さらにカタログに型閉め時のガイドピンのローラーブッシュへの挿入量の上下限も記載されているため、ガイドピンの選定も容易となります。

プロファイルローラーで摩耗を大幅軽減
アガトン社製品に使用されるベアリングは、一般的に知られている“ボール”、速度に優れる“アガトンローラー”、剛性に優れる“プロファイルローラー”の3種類がありますが、AGSには剛性重視のプロファイルローラーが採用されているため、摩耗しやすいガイドピンに比べ長寿命が実現できます。また、リテーナを短くしても必要な剛性が得られ、コンパクトな設計が可能です。

AGSによる省スペース化
AGSはガイドから位置決めまでの役割を果たすため、ストレートブロックやテーパーピンなどの位置決め部品が不要となります。
そのため、従来の位置決め部品のためのスペースを空けることができ、金型を小さくできたり、入れ子の数を増やすことができます。
ローラーガイドピン「AGS」の構成
AGSは“ガイドピン”、“ローラーブッシュ”、“フレキシブルカラー”の3つのシステムから構成されます。
ガイドピン(6701シリーズ) :
たわみ剛性の高い段付き形状となっています。
ローラーブッシュ(7231シリーズ) :
ローラーリテーナとガイドブッシュが一体化したローラーブッシュとなります。
フレキシブルカラー(8005シリーズ) :
6701、および7231シリーズ用の固定リングとなります。

様々なガイドピン形状に対応
AGSのローラーブッシュは全てのアガトン社製ガイドピンと組合せが可能です。

多くの適用先
ストリッパプレート用ガイド

フランジ付ガイドピンを使用することにより、ストリッパプレートの傾きを抑制できます。また、ガイドピンの支点が中央に位置することにより、たわみ剛性が向上できます。
6701シリーズを用いた場合のストリッパプレートのガイド

ストリッパガイドにボール/ローラーを使用することにより、スムーズな摺動を実現できます。
エジェクタプレート用ガイド(ショートストローク)

スプリングの作用により、ショートストローク摺動時に発生するクリーピング現象(スティックスリップ)を抑制できます。
スタックモールド用メインガイド

ゼロクリアランスの位置決め、およびガイドの設計公差を小さくできることにより、ガイド間の個体差を縮小できます。そのため、スタックモールドなどの多数個どり製品の成形のばらつきを改善できます。
回転金型用メインガイド

ゼロクリアランスの位置決め、およびガイドの設計公差を小さくできることにより、回転金型にも力を発揮します。二色成形、異素材間成形のばらつきを大きく改善できます。
取り出しロボットの位置決め

成形品の取り出しロボットの位置決めやロボットによるインサート成形部品の挿入作業の位置決めに使用することにより、成形品の落下、取り出し不良を防止できます。
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
(クリックすると新たなタブが立ち上がります)
関連リンク
関連製品の詳細、その他の製品・技術情報、カタログダウンロード、及びお問合せについては以下バナーをクリックしてください。
関連製品リンク
関連製品の詳細については以下バナーよりご覧ください。
(クリックすると新たなタブが立ち上がります)
射出成形金型用 高精度位置決め部品「RFCS」とは
射出成形金型の位置決め精度と長寿命化を実現するローラーベアリング方式の位置決め部品
RFCS(Round Fine Centering System)は、「ローラーベアリングを採用した射出成形金型用の高精度位置決め部品」です。金型開閉時のわずかな芯ずれを吸収しながらゼロクリアランスで位置決めを行うことで、
・高い位置決め精度
・金型寿命の向上
・メンテナンス工数の削減
・高速成形への対応
を実現します。
従来のテーパーピンやストレートブロックでは難しかった、長期間にわたる安定した位置決め精度の維持に貢献します。

RFCSの主な特長
✅ ズレ補正・・・・・・・最大0.15mm補正
✅ ゼロクリアランス・・・ベアリング機構によりクリアランスはゼロ
✅ 長寿命・・・・・・・・500万ショット無交換の実績
✅ 高速成形・・・・・・・500mm/sまで対応
RFCSはこのような用途・課題に適しています
主な採用分野
☑️ 精密コネクタ金型
☑️ 電子部品金型
☑️ 光学部品金型
☑️ 自動車部品金型
☑️ 医療部品金型
このような課題を抱えている金型
☑️ バリ管理が厳しい
☑️ 位置決め精度を維持したい
☑️ テーパーピンの摩耗が早い
☑️ メンテナンス頻度を減らしたい
☑️ 金型寿命を延ばしたい
☑️ 高速成形へ対応したい
従来の位置決め部品との違い
RFCSは、ローラーベアリングによって位置決めを行う高精度位置決め部品です。
従来方式で課題となる摩耗やクリアランスの発生を抑え、長期間にわたり安定した位置決め精度の維持に貢献します。
| 比較項目 | RFCS | 一般的な テーパーピン・ ストレートブロック |
|---|---|---|
| 位置決め方式 | ローラーベアリング | テーパー嵌合・当たり面 |
| ズレ補正 | ○(最大0.15mm) | 基本的になし |
| クリアランス | ゼロ | 摩耗により発生する場合がある |
| 位置決め精度 | 長期間維持しやすい | 摩耗により変化する場合がある |
| 高速成形への対応 | ○(最大500mm/s) | 条件による |
| メンテナンス頻度 | 低減が期待できる | 頻繁に交換・調整が必要になる場合がある |
RFCSの動作原理(動画)
ローラーベアリングによる位置決めの仕組みや、従来方式との違いを動画でご紹介します。(2分50秒)
RFCSが選ばれる理由
RFCSは、次の5つの特長により、位置決め精度向上・長寿命化・メンテナンス工数削減に貢献します。
1. 最大0.15mmのズレを補正し、高精度な型合わせを実現
金型は自重や温度変化などの影響により、わずかな位置ズレが発生します。RFCSは独自の機構により、最大0.15mm※1のズレを補正しながら位置決めを行うことが可能です。これにより、高い位置決め精度を維持し、安定した成形品質に貢献します。
例えば、コア側とキャビティ側にそれぞれブッシュとピンを位置精度±0μmで設置した場合でも、自重等の影響によりキャビティ側が数十μm下がってしまうことがあります。
RFCSはこのような実運用時発生する微小なズレを吸収し、初期の位置精度へ補正することで高精度な型合わせを実現します。
※1 位置ズレはメインの位置決めとしてガイドピンを用い、補正前に0.05mm以内が推奨となります。


1. リテーナ部は若干フリー(遊びがある)状態であるため、コア側とキャビティ側がズレていてもリテーナがブッシュに挿入されます。
2. ピン先端にテーパ加工が施されているため、挿入時のベアリングへの衝撃を軽減できます。
3. ブッシュ導入部にテーパ加工が施されているため、挿入時のリテーナやベアリングへの衝撃を軽減できます。
2. クリアランスゼロを実現し、位置決め精度を向上
従来の位置決め部品では、摩耗やクリアランスの影響により位置決め精度が変化する場合があります。
RFCSはローラーベアリング方式を採用することでゼロクリアランスを実現。
長期間にわたり安定した位置決め精度を実現します。
| グレード | クリアランス |
|---|---|
| スタンダード | 0.005~0.015 |
| 精級 | 0.002~0.008 |
| RFCS | 0 |

3. 位置決め部品の交換頻度を低減
RFCSはローラーベアリングによって位置決めを行うため、摩耗を抑制できます。
国内では500万ショット以上を部品交換なしで運用した実績もあり、金型メンテナンス工数の削減に貢献します。
導入効果例
・位置決め部品交換回数削減
・メンテナンス周期延長
・約60万円のコスト削減

4. 高速開閉でも安定した位置決めを実現
高精度金型では位置決め精度を優先するあまり、生産速度を上げにくいケースがあります。
RFCSはベアリングによる位置決め機構を採用しているため、カジリを抑制しながら高速成形に対応できます。
ベアリングに予圧がかかっている間も、500mm/sまでの高速運転にも対応可能です。
5. 国内外で安定運用しやすい設計
近年は、日本で製作した金型を海外工場へ移管して量産するケースが増えています。従来の位置決め部品では、組付け時にカジりが発生し、現地でのメンテナンスや再組付けに時間を要する場合があります。
RFCSはカジりが発生しにくく、組付け性に優れるため、海外工場でも安定した組付け・メンテナンスを行いやすいと評価いただいています。
RFCSの選定方法
RFCSの性能を十分に発揮するためには、金型サイズや使用条件に応じた適切なサイズ選定と取付設計が重要です。
RFCSの選定は5ステップで行えます。STEP1から順番に確認してください。
STEP1 金型重量を確認する
RFCSのサイズは、固定側・可動側のうち重量が大きい側を基準として選定します。
ピン側のローラーベアリングに荷重が作用し、相手側を持ち上げながら位置決めを行うため、重量が大きい側の金型重量を基準にしてください。
→ 確認した金型重量をもとに、次のSTEPでRFCSのサイズと使用本数を選定します。
STEP2 耐荷重からRFCSサイズ・使用本数を選定する
RFCSはサイズごとに許容荷重が設定されています。
STEP1で確認した金型重量をもとに、RFCSのサイズと使用本数を選定します。一般的には2本使用を基本とし、金型サイズや構造、要求精度に応じて3本以上を使用する場合があります。
※右表はRFCS1本あたりの耐荷重となります。
<選定例>
固定側・可動側で重量が大きい側が300kgの場合
300kg × 9.81m/s2 = 2,943N
7990.025.054(2,150N)× 2本 = 4,300N ≧ 2,943N
したがって本例では7990.025.054を2本使用します。
※上記は耐荷重による概算例です。最終的なサイズおよび使用本数は、金型構造や使用条件を踏まえて選定してください。
| 品番 | 位置決め開始時の 耐荷重 [N] |
|---|---|
| 7990.015.049 | 1,400 |
| 7990.025.054 | 2,150 |
| 7990.032.057 | 2,750 |
| 7990.050.072 | 4,240 |
| 7992.010.036 | 630 |
→ RFCSのサイズと使用本数が決まったら、CADデータと外形寸法を使って取付スペースを確認します。
STEP3 CADデータで取付スペース・干渉を確認する
| 品番 | 取付部外径(d3) ピン/ブッシュ共通 [φ mm] | ブッシュ側 フランジ外径(d5) [φ mm] |
|---|---|---|
| 7990.015.049 | 28 | 36 |
| 7990.025.054 | 40 | 48 |
| 7990.032.057 | 48 | 54 |
| 7990.050.072 | 70 | 80 |
| 7992.010.036 | 20 | 26 |
→ 取付可能であることを確認したら、RFCSの性能を十分に発揮するための加工精度を確認します。
STEP4 推奨加工精度を確認する
RFCSの性能を十分に発揮するためには、金型側にも適切な加工精度が必要です。
位置精度、直角度、平面度などの推奨条件を満たすことで、高精度な位置決め性能を長期間維持できます。
| 項目 | 推奨加工精度 |
|---|---|
| 位置精度 | 0.005mm |
| 直角度 | 100mmあたり0.005mm以内 |
| 平面度 | 0.05mm以内(P/L面の平面度) |
→ 推奨加工精度を確認したら、最後に使用温度に適したシリーズを選定します。
STEP5 使用温度・温度差を確認する
使用環境の温度が、各シリーズの耐熱温度の範囲内であることを確認します。また、安定した位置決め性能を維持するため、固定側と可動側の温度差は5℃以内を推奨します。
標準モデルの耐熱温度は150℃です。150℃を超え170℃以下の環境では、高温対応の7993シリーズをご検討ください。
| 確認項目 | 仕様・推奨条件 |
|---|---|
| 7990/7992/7995シリーズ | 耐熱温度150℃ |
| 7993シリーズ | 耐熱温度170℃ |
| 固定側・可動側の温度差 | 5℃以内推奨 |
使用上の注意点
仕様
| 項目 | 7990シリーズ | 7992シリーズ |
|---|---|---|
| 本体材質 | 16MnCr5 (d1=15, 25) SUJ2 (d1=32, 50) | 16MnCr5 |
| リテーナ材質 | アルミ合金 | アルミ合金 |
| ローラー材質 | SUJ2 | SUJ2 |
| 硬さ | SUJ2(HRC62-64) 16MnCr5(HRC61-63) | SUJ2(HRC62-64) 16MnCr5(HRC61-63) |
| 付属品 | [ブッシュ固定用] クランプ2個 M6×16 x2 [本体固定用] M6x55 x1 (d1=15) M8x60 x1 (d1=25, 32) M8x75 x1 (d1=50) | [ブッシュ固定用] M4x10 x2 [本体固定用] M4x10 x1(皿ネジ) |
グリスの使用
RFCSは潤滑剤の使用が必須です。無潤滑での利用はローラーベアリングの摩耗を極端に進めてしまう恐れがあります。推奨潤滑剤NOKクリューバー社 Microlübe GB0となります。(耐熱温度150℃)
高温環境及びクリーンルーム、食品機械などへはNSF H1に登録されているBarrielta L55/2 H1がおすすめです。(耐熱温度260℃)
設計用の詳細寸法・仕様
よくあるご質問
製品概要・特徴に関する質問
RFCSとはどのような位置決め部品ですか?
ベアリングを用いた新コンセプトの高精度位置決め部品で、従来のストレートブロックやテーパピンに比べてクリアランスゼロの精度と長寿命を実現します。
主なメリットは何ですか?
高精度(ゼロクリアランス)、高耐久性(500万ショット以上無交換の実績)、ズレ補正機能(最大0.15mm)などが挙げられます。
どのような金型に適していますか?
金型温度150℃または170℃までの高精度な成形が必要な金型、大量生産が必要な金型など、あらゆる金型に適しています。
ガイドピンの代替として使用できますか?
はい、省スペース化や高精度化を目的としてガイドピンの代替として使用可能です。
入れ子の位置決めにも使えますか?
可能です。フローティング構造の入れ子に設置することで、入れ子同士の高精度な位置決めが可能になります。詳細は技術情報ページの『フローティング構造の入れ子へのRFCSの適用』をご覧ください。
製品仕様・選定に関する質問
耐熱温度はどのくらいですか?
7990、7992、7995シリーズは150℃、7993シリーズは170℃まで対応いています。
サイズ選定はどのように行いますか?
金型重量に応じて位置決め開始時の耐荷重を基に必要個数を算出します。例:500kgの金型には7990.032.057を2個使用。
L5とは何を意味しますか?
型が閉じた状態から開く際、ゼロクリアランスの位置決め(ベアリングに予圧がかかっている状態)がP/Lから何mmまで保っているかを示します。
ブッシュは両側から挿入できますか?
7990、7992、7993シリーズのブッシュは両側から使用可能ですが、7995シリーズは片側のみ対応です。
つまり、7990、7992、7993シリーズはP/L側にフランジ部・ストレート部どちら側も設置可能ですが、7995シリーズはP/L側にフランジ部のみ設置可能です。
材質は何ですか?
16MnCr5やSUJ2相当が使用されています。シリーズや径により異なります。
※16MNCr5について
・SCM420H相当
・高硬度・高耐摩耗性・寸法安定性
・疲労強度高い
メンテナンス・運用に関する質問
グリスは必要ですか?
必須です。極圧添加剤が配合されているグリスまたはオイルを推奨します。
プラテン速度の上限はありますか?
予圧がかかっている間の速度は最大500mm/sまで対応可能です。
組み換え可能ですか?
不可です。ユニット毎に予圧調整されているため、組み換えによる不具合の恐れがあります。多色成形などの組み換えが必須の場合には特注での対応が可能です。詳細は技術情報ページの『二色成形・多色成形へのRFCSの適用』をご覧ください。
寿命はどのくらいですか?
環境や条件により様々ですが、国内実績では500万ショット以上無交換で使用された事例があります。
適切な潤滑剤の使用や日々のメンテナンスなどがローラーベアリングの寿命向上につながります。
交換タイミングはどう判断しますか?
成形品の精度低下や摺動時にリテーナが動かない、などが見られた場合には交換を検討してください。
応用・導入に関する質問
多色成形金型にも対応できますか?
はい。特注対応により多色成形や回転金型にも適用可能です。詳細は技術情報ページの『二色成形・多色成形へのRFCSの適用』をご覧ください。
ストロークが短い箇所に使えますか?
はい、7995シリーズが対応しております。
エジェクタプレートの位置決め精度向上や摺動スムーズ化、ゲート切断、先抜き用途に活用されています。
高温金型で使う際の注意点は?
潤滑剤の耐熱性を確認し、キャビ/コアの温度差を最小限にすることでRFCSへの負担を軽減できます。
取付精度に関する推奨値は?
位置度:0.005mm以内、直角度:100mmあたり0.005mm以内、平面度:0.05mm以内が推奨です。
CADデータはどこで入手できますか?
3Dfindit web2CADより入手できます。詳しくは以下の『CADデータのダウンロード』をご覧ください。
耐熱性・潤滑性に優れるベアリング用グリスです。アガトン製ボールガイドやローラーガイドのパフォーマンスを高めるグリスです。金型のショートストロークの箇所で発生するフレッチング摩耗や焼き付きが起きやすい箇所で高い潤滑性能を発揮します。
※当社からの販売は、金型用ガイドへの用途のみとなります。ご了承ください。
特徴
・耐水性・耐熱性・潤滑性に優れる汎用性の高いリチウム系グリス
・高面圧環境下の潤滑剤として最適
・従来潤滑剤比でベアリングの摩耗を20%軽減
・焼き付き防止効果
・フレッチング摩耗対策にも効果
用途
・アガトン製ボール/ローラーガイド
・アガトン製射出成形金型用ローラーガイドピン「AGS」
・アガトン製高精度位置決めユニットなどのベアリングの潤滑・摩耗対策
性状
| 品番 | 080.90.114 |
| 基油 | 鉱物油、合成油 |
| 色 | リチウムコンプレックス石けん |
| 比重 | 約0.9 |
| 使用温度域 | ー40℃~150℃ |
| 粘度(40℃,100℃) | 130m㎡/s(40℃), 14m㎡/s(100℃) |
| 滴点・流動点 | ≧250℃ |
| サイズ | 10.5x18cm |
| 重量 | 1kg |
注意事項
・ご使用の際はSDSを一読の上、ご使用ください。
・本製品はRoHS規制準拠の製品となります。
・環境関連物質不使用の製品となります。
金型加工の簡易化とコスト削減

従来の金型では、入れ子の位置精度を出すために、入れ子を入れるポケットの加工に治具研削加工が必要となり、大幅なコストアップとなってしまいます。
この入れ子の位置決めにミニセンタリングを用いることで、入れ子の位置決め精度がミニセンタリングにより出せるため、プレートの加工はポケット加工から溝加工へ転換できます。そのため、治具研削盤から平面研削盤での仕上げにできるため、金型加工の簡易化と加工コスト削減が可能となります。
カセット金型の運用でコスト削減
「段取り時間を削減したいが、でも入れ子の交換が多いから、段取り時間削減のために入れ子毎のモールドベースを作らなければいけない…」

ミニセンタリングを用いた金型は入れ子の交換が素早くできるため、1つのモールドベースで複数の入れ子を運用でき、コスト削減や生産性向上が期待できます。
高精度な位置決めが簡単に

モールドベースへの入れ子の取り付けはベアリングを用いるため、作業者スキルに関係なく高精度な位置決めが可能となります。
さらに、同軸度はノックピンよりも優れ、繰り返し精度の高い位置決めが可能です。
段取り時間の短縮・稼働時間の効率化・短納期化

段取り時間(入れ子の交換)が短縮できるため、稼働時間を増やすことができ、生産性が改善できます。また、生産性を向上することで短納期化も期待できます。
スライドコアへの適用

スライドコアの位置決めにベアリングを使うというアプローチはこれまでありませんでした。
アンギュラピンとの摺動が悪く位置ズレが発生するという悩みが解消されます。
各部寸法

※注意※
ブッシュ無を使用する場合、入れ子の硬さはHRC52以上が推奨となります。
仕様
| 材質 | 本体 | 16MnCr5(JIS SMnC420相当) |
| リテーナ | 真鍮 | |
| ローラー、ブッシュ | 100Cr6(JIS SUJ2相当) | |
| 硬さ | 16MnCr5 | HRC61-63 |
| 100Cr6 | HRC62-64 | |
| 推奨はめあい穴公差 | JS4 | |
| 耐熱温度 | 170℃ | |
| 付属品 | M4x16 1本(7980、7981シリーズ) | |
| M4x8 2本(7981、7989シリーズ) | ||
| 取付方法 | 軸 | ネジ止め |
| ブッシュ | ネジ止め | |
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
(クリックすると新たなタブが立ち上がります)
関連リンク
関連製品の詳細、その他の製品・技術情報、カタログダウンロード、及びお問合せについては以下バナーをクリックしてください。
ショートストローク金型対応の高精度位置決めユニット

7995シリーズでは、従来の位置決めユニット(7990シリーズ)のブッシュ内にサークリップを追加しております。これにより、ショートストロークでご使用する場合に起こりえるクリープ現象をサークリップで抑制することが可能となります。
そのため、ストロークが短いエジェクタプレート等での使用に適しております。
従来の7990シリーズ用の金型設計で置き換え可能
金型に組み込まれる部分である本体・ブッシュどちらの径(下記図面d3部)も、従来の7990シリーズと同じ寸法となっています。そのため、現在の金型寸法を変更することなくご利用いただけます。
※ご注意※
7990シリーズではブッシュは両側どちらからでも挿入可能でしたが、7995シリーズは片側からのみとなります。
各部寸法

仕様
| 材質 | 本体 | SCr415 |
| リテーナ | アルミ合金 | |
| ローラー、ブッシュ | 特殊ベアリング鋼(SUJ2相当) | |
| 硬さ | SUJ2 : HRC62-64 | |
| SCr415 : HRC61-63 | ||
| 表面粗さ | プレート導入部 | Ra0.4 |
| 軸外径部 | Ra0.1 | |
| 推奨はめあい公差 | js4/H5(H6) | |
| 耐熱温度 | 150℃ | |
| 付属品 | クランプ2個、ネジ2個 | |
| M6x65 1本(Sサイズ) | ||
| M8x70 1本(Mサイズ) | ||
| 取付方法 | 軸 | ネジ止め |
| ブッシュ | クランプ止め | |
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
関連リンク・カタログダウンロード・お問い合わせ
高温度金型へ対応可能な高精度位置決め部品「RFCS」
従来の位置決め部品「RFCS」の特長をそのままに、リテーナ部を従来のアルミ製から真鍮製にすることで、耐熱温度が150℃から170℃となりました。
これにより、課題であったスーパーエンプラやゴム等の高温度金型への対応も可能となりました。ベアリングによる位置決めにより従来では熱膨張により摩耗が顕著だった位置決めブロック及びテーパーピンに比べ飛躍的な部品寿命と位置決め精度を実現します。また金型のメンテの手間を軽減し作業者負担を大幅に軽くすることが可能です。
従来の位置決め部品「RFCS」(7990/7992シリーズ)はページ下部のバナーよりご覧いただけます。
従来の高精度位置決め部品「RFCS」用の金型設計で置き換え可能
金型に組み込まれる部分である本体・ブッシュどちらの径(下記図面d3部)も、従来の位置決めユニット(RFCS 7990シリーズ)と同じ寸法となっています。
そのため、現在の金型寸法を変更することなくご利用いただけます。

離型時の金型精度保持時間を長くすることが可能
7993シリーズでは、稼働時にブッシュに挿入される部分が、従来の位置決めユニット(RFCS 7990シリーズ)より50%以上長くなりました。
これにより、離型時の金型保持時間が長くなり、その分RFCSの特長であるクリアランスゼロを保つことができます。そのため、食い切り構造がある金型に適しています。

高温度金型での実例
耐久テストを実施した結果、下記の結果が得られました。
金型温度200℃の高温度下で従来の高精度位置決めユニット(7990シリーズ)と比較して約2倍の耐久性を実現できました。

取付寸法及び各部のサイズ

*上表L5について:
L5はRFCSのベアリングに予圧がかかり始める時の固定側と可動側のプレート間の距離となります。
例えば7993.015.059の場合、金型が締まる23mm手前から金型が締まるまでが位置決めされていることになります。
また型が開く際には、型締め時から23mm開くまでが位置決めが保持されていることになります。
仕様
|
|
本体 | SCr415 |
| リテーナ | 真鍮 | |
| ローラー、ブッシュ | 特殊ベアリング鋼(SUJ2相当) | |
|
硬さ |
SUJ2 : HRC62-64 | |
| SCr415 : HRC61-63 | ||
|
表面粗さ |
プレート導入部 | Ra0.4 |
| 軸外径部 | Ra0.1 | |
| 推奨はめあい公差 | js4/H5(H6) | |
| 耐熱温度 | 170℃ | |
|
|
クランプ2個、ネジ2本(M6×18) | |
| M6×65 1本(Sサイズ) | ||
| M8×70 1本(Mサイズ) | ||
|
取付方法 |
軸 | ネジ止め |
| ブッシュ | クランプ止め | |
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
関連リンク・カタログダウンロード・お問い合わせ
CADフォーマット
アガトンでは特注リテーナ製作を承ります。ボール、ローラーなどのベアリング選択が可能です。各CADフォーマットに対応しております。
用途:金型用(光学金型レンズコア位置決め用など)、機構部品用(工作機械など、スピンドル用、治具用)
| 対応CADフォーマット | 2D:DXF / DWG 3D:STEP / IGES / CATIA その他PDF、紙ベース図面も可 |
ご依頼図面には下記の詳細内容につきましてモレがないかご確認下さい。
・内径/外径
・長さ
・ケース材質
・使用ベアリング
・使用予定数量
ベアリングの密度は使用用途に応じご提案させて頂きます。摺動する方向(タテ・ヨコなど)また偏荷重がどれぐらいかかる可能性があるかなどの条件を頂ければ諸条件を考慮したリテーナを提案致します。
ベアリングの弾性変形量について
ベアリング径及び形状によりそれぞれの変形量に差が生じます。ガイド部品への接触面積が小さいほど変形量は大きく、接触面積が大きいほど変形量が小さくなる傾向があります。ボールでは弾性変形量の幅が大きく機構部品上ではスプリングのような衝撃吸収、負荷吸収のような役割で用いる事が可能です。またローラーは剛性が必要な摺動部に大きく役割を果たします。

必要予圧量については特にアドバイスをしておりません。ただし軸部分やハウジング部分(ブッシュ)なども同時手配の場合はメーカー基準にて予圧調整をしてお納めさせて頂きます。
カシメ
ボールガイド、ローラーガイドのベアリングのカシメは切削やカシメ機を用い独自のカシメを開発しベアリングが飛び出さないような仕様となっております。またカシメ内にポケットが出来ることでグリスを保持し常時ベアリングの表面にグリス被膜を作ります。(下はボールリテーナ―のカシメ、ローラーは非公開としております。)

主要スペック
| ボール | アガトンローラー | プロファイルローラー | |
| 形状 | ![]() | ![]() | ![]() |
| 写真 | ![]() | ![]() | ![]() |
| ベアリング径 | Φ1~6 | Φ3~4 | Φ3~4 |
| 軸径 | Φ3~130 | Φ15~130 | Φ25~130 |
| ベアリング等級 | G10 (ISO3290-1) | 独自規格 | 独自規格 |
| 材質 | SUJ2 SUS404C SiC Si3N4 ZrO2 | SUJ2 | SUJ2 |
| 硬さ | HRC62-64 | HRC62-64 | HRC62-64 |
| ケース材質 | POM樹脂 PEEK樹脂 アルミ合金 真鍮合金 SUH1(マルテンサイト系ステンレス) | アルミ合金 真鍮合金 | アルミ合金 真鍮合金 |
| 耐熱温度 | POM樹脂:150℃ PEEK樹脂:200℃ アルミ合金:150℃ 真鍮合金:200℃ SUH1:600℃ | アルミ合金:150℃ 真鍮合金:200℃ | アルミ合金:150℃ 真鍮合金:200℃ |
| 潤滑※1 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 対応スピード | 150m/min | 150m/min | 40m/min |
※1 専用潤滑油はありませんが、Microlube GB0、Kluberplex BEM41-141、BARRIELTA L55/2 H1が推奨潤滑油となります。
その他上記以外のサイズや寸法でも作れる場合がございます。お尋ねください。
特注リテーナ製作の事例

これまでの製作実績の一例

価格・納期
価格:ケース材質・ベアリング形状・ベアリング数量及びリテーナ数量などで価格が
決まります。お問い合わせください。
納期:4~5週間程度
アガトンローラーガイドの特長
アガトンローラーガイドとは、アガトン社が独自に開発した高剛性ベアリング「アガトンローラー」を使用した高剛性・高精度・不回転ガイドとなります。
そのローラー形状により、本来のローラーの特長に加え、偏荷重分散構造やボールガイドとの互換性などの特長を持っています。
ラジアル方向に回転しないガイド
アガトンローラーはハの字に予圧が掛っており、ラジアル方向には不回転のガイドです。ストロークの長いプレス加工ではボールの微細なラジアル回転がありパンチやダイの摩耗の原因になります。アガトンローラーはプレス金型におけるパンチプレートの挙動安定性を高め、パンチやダイ、パンチガイドブッシュの長寿命化に貢献いたします。

進化したローラーベアリング
スピード・剛性を両立するベアリング形状

アガトンローラーは円筒ころを基に、偏摩耗しにくい形状でありながら剛性を極力落とさない形状に進化させたプロファイルローラーから、ベアリングの接触点を「線」から「点」にすることで高速プレスにも対応した究極形態です。
ベアリング剛性比5倍

アガトンローラーベアリングはボールベアリングと比較し、約5倍の剛性を持ちます。そのため、偏荷重が掛かりやすいプレス加工に最適です。
『ボールガイドではヘタるのが早い』『プレーンガイドでは精度がラフ』そのような時にはアガトンローラーガイドがお薦めです。
※ベアリング1個当たりの剛性の比較は一例となります。
ボールリテーナとローラーリテーナではリテーナ1個当たりのベアリング数が異なるため、必ずしも5倍となるとは限りません。詳しい個々の剛性についてはカタログをご参照ください。
偏荷重分散構造

アガトンローラーガイドはボールガイドと同様に丸物のガイドポストを使用できるため、アガトンローラーリテーナのベアリングはリテーナ全面に配置できます。
また、アガトンローラーリテーナはガイドポスト・ガイドブッシュ全面にベアリングが接触するように配置しています。
そのため、偏荷重が掛かった際にもガイドポスト全体に荷重を分散することができ、どの方向から荷重がかかっても同じ剛性で受け止めることができます。
ボールガイドとの互換性
ボールガイドとの互換性
アガトンローラーガイドはボールガイドと同様に丸物のガイドポストを使用できるため、ボールガイドとの互換性があります。
つまり、アガトンローラーガイドからボールガイドに変更する際、もしくはボールガイドからアガトンローラーガイドに変更する際は、リテーナのみ変更するだけでガイドポストとガイドブッシュは同じ仕様が使用できます。
そのため、ベアリングを変更した際に設計を変更する必要がありません。(右図)
ただし、他社のボールガイドからアガトン社のボール/ローラーガイドに変更する際は設計変更をする必要があります。(下図左)
ボール/ローラーリテーナはアガトン社製、ガイドポストとガイドブッシュは他社という使い方もできませんのでご注意ください。(下図右)


上下で異なるベアリングを使用可能

ストリッパ固定ガイドの場合、上側をボール、下側をローラー(もしくはその逆)といった使い方も可能です。
高速プレスにも使用可能

アガトンローラーガイドの最大スピードは150m/min。ストロークにより1000spm以上の高速プレス加工も可能です。
※アガトンガイドの特徴についてはページ下のバナーより「アガトンガイド」ページをご覧ください。
アガトンローラーガイドの仕様と応用先
仕様
標準品でサイズはISO/DIN規格に基づいた展開をしておりΦ15~Φ63まで取り扱っております。お客様の要望に応じて特注製作も可能です。
| 径 | φ15~63 |
| ローラー径 | φ3 or φ4 |
| ガイドポスト長さ | 41~180mm |
| 推奨使用温度 | 150℃以下 |
| 材質 | ベアリング:SUJ2 ケース:アルミ ガイドポスト、ガイドブッシュ:SUJ2 |
| 硬さ | ベアリング:HRC62-64 |
| 推奨潤滑油 | ベアリング用潤滑グリス Microlube GB0 |
応用先
通常で用いられる打ち抜きプレス型の他、以下のような金型で応用が可能です。
冷間鍛造 粉末冶金 曲げ・絞り加工 トランスファープレス 射出成形 機構部品
ファインブランキングプレス 厚板の打ち抜き加工
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
よくあるご質問
製品仕様に関する質問
アガトンローラーガイドはどんな用途に適していますか?
高精度な位置決め、または高剛性が求められるプレス加工に最適です。射出成形金型にも適用できます。
従来のボールガイドと何が違うのですか?
アガトンローラーガイドはラジアル方向には回転しない『不回転構造』が最も大きな違いであり、より高精度な加工が可能です。
アガトンローラーリテーナのサイズ展開はどのくらいありますか?
標準品でφ15~φ63までのサイズ展開があり、用途に応じて選択可能です。ご希望の寸法がない場合には特注での製作も可能です。
アガトンローラーの材質は何ですか?
特殊ベアリング鋼(SUJ2相当)となります。ガイドポストとガイドブッシュと同じ材質・同じ硬度となります。リテーナ(ケース)の材質はアルミ合金(2000系)となります。
高速プレスに対応していますか?
はい。150m/minの高速プレスにも対応可能です。
メンテナンス・運用に関する質問
メンテナンスはどのように行えばよいですか?
定期的な洗浄とグリスアップをお願いします。
推奨される潤滑剤は何ですか?
Klüber Microlube GB0が標準的な推奨グリスです。用途に応じて他の潤滑剤も選定可能です。
アガトンローラーガイドユニットの交換時期は?
ローラーに予圧がかからなくなったり、摩耗痕が目視できる場合は交換を推奨します。ガイドポスト、ガイドブッシュに摩耗が見られず、ローラーのみ摩耗が見られる場合は、アガトンローラーリテーナのみの交換も可能です。
リテーナの洗浄方法は?
水溶性の工業用洗浄剤で洗浄してください。リテーナ(ケース)材質がアルミのため、アルカリ性洗浄剤は使用不可です。
精度が落ちた場合の対処法は?
ガイドユニットの洗浄・再潤滑、または摩耗が進んでいる場合は部品交換を行ってください。
互換性・導入支援に関する質問
アガトンローラーリテーナは他社のガイド部品と互換性はありますか?
同一メーカの組み合わせでのご使用をお願いします。同等の寸法・形状で設計されていれば取り付けは可能ですが、性能を最大限に発揮できない可能性がございます。
アガトン製のボールガイドとの互換性はありますか?
はい。リテーナを交換するだけで使用できます。
アガトン製のプロファイルローラーとの互換性はありますか?
アガトンローラーガイドとプロファイルローラーガイドでは予圧設定が異なるため、互換性はありません。
CADデータはどこで入手できますか?
3Dfindit web2CADより入手できます。詳しくは以下の『CADデータのダウンロード』をご覧ください。
応用展開に関する質問
射出成形金型にも使えますか?
はい。射出成形金型のガイド部品としての使用実績がございます。
購入・納期に関する質問
製品の納期はどれくらいですか?
取り寄せの場合、通常ご発注後1~2週間となります。詳しくは以下の『お見積依頼からご発注までの流れ・納品について』をご覧ください。
最小注文数量はありますか?
標準品であれば1個からご注文可能です。特注品については別途ご相談ください。
「ガイドで金型は変わる」
金型を変えるアガトンガイド
金型におけるガイド部品は、精度に大きく関わる一方で、パンチやダイ、パンチガイドブッシュなどの寿命を左右する非常に重要な金型部品です。
アガトンガイドはスイスの精密加工の長い歴史の中で磨き上げられたガイドです。
ガイドが与える変化は初めは小さいですが、それはやがて驚きへと変わります。
アガトンは精度の追求と量産性を高いレベルで実現します。
金型の追求の果てにたどり着くゴール、それがアガトンです。
アガトンガイドの種類

アガトンガイドには以下の3種類があり、用途に応じて使い分けできます。
・ボールガイド
・アガトンローラーガイド
・プロファイルローラーガイド
ボールガイドは3000spm以上の国内実績を持ち、コネクタ等の高速加工が要求される金型に適しています。
アガトンローラーガイドは剛性を維持しつつ、高精度加工が要求される金型に適しています。
プロファイルローラーガイドは射出成形金型のようなベアリング自体に金型荷重の負荷がかかるような金型に適しています。
アガトンローラーガイドとプロファイルローラーガイドの説明につきましてはページ下部にバナーリンクがございます。
アガトンガイドの特徴
アガトンガイドは以下のような他社にはない優れた特徴がございます。
超仕上げ加工:スーパーフィニッシュ

各部品摺動部超仕上げと高い加工精度により、長寿命を実現します。
【ガイドポスト】
面粗さ:Ra0.05(最小)
円筒度:2μm
真円度:1μm
【ガイドブッシュ】
面粗さ:Ra0.1
円筒度:2μm
真円度:1μm
独自のカシメ技術(特許)

ボール、ローラの新たなカシメ技術により高速加工時においてもリテーナからの飛び出しを防ぐことができます。
安定したベアリングの予圧設定
予圧とはプリロードとも呼ばれるベアリングのつぶし量であり、ポストの外径とブッシュの内径の差で求められます。
予圧はガイドの寿命に大きく影響し、パンチ等の金型の周辺部品の寿命にも影響します。
アガトン社のガイドユニットは、長年の経験から最も高精度かつ長寿命になるような最適な予圧量を設定しております。
ストリッパプレート固定ガイド

フランジ一体型のポストを金型のストリッパプレートに固定することで、従来に比べポストのたわみが1/8に減少します。
このポストは金型のサブガイドとして多く使われています。
アガトンガイドの仕様
| 品名 | 形状 | 材質 |
| 精密ガイドポスト | ストレート/着脱/ストリッパ固定 他 | SUJ2(特殊ベアリング鋼)相当 |
| 精密ガイドブッシュ | ストレート/フランジ付 他 | SUJ2(特殊ベアリング鋼)相当 |
| 高密度ボールリテーナ | アルミ/真鍮 | |
| 高剛性ローラリテーナ | アルミ/真鍮 |
アガトン社では様々な形状・寸法のガイドポスト・ガイドブッシュを取り揃えており、用途に応じてボールタイプ・ローラータイプのガイドユニットを組み合わせることができます。
詳細な情報に関しましては、カタログをダウンロードいただき、ご参照ください。
カタログはページ下のバナーよりダウンロードいただけます。
アガトン社の概要
アガトンは1919年にスイス・ソロトゥルンで創業された歴史ある企業です。
創業時は精密な時計産業に強みを持つ企業でしたが、今、現在は高精度研削盤とプレス・射出成形金型などの金型標準部品を事業の2本柱としており全て自社生産で対応しております。アガトン製品は世界市場から高い評価を頂き世界中に展開しております。
長年の経験や専門性に基づき世界の皆様の効率的なコスト管理や高い精度へのニーズを満たす市場優位性のある商品を提供しています。
お見積依頼からご発注までの流れ・納品について
お見積依頼から納品までの流れと、納期については以下のバナーよりご覧ください。
概要
ベアリング用グリス「MICROLUBE GB0」は金型ガイド部品用のアガトン推奨グリスです。
ボール/ローラーベアリングに最適であり、プレス・モールド金型でのリテーナ寿命を向上させます。
※Microlube GB00という製品が似た名称でありますが、別製品です。当社では取り扱いが無い為ご注意ください。
特徴
・ボールベアリング・ローラーベアリングに最適
・プレス・モールド金型のリテーナー寿命を向上
・低温度~中温度域でパフォーマンスを発揮
用途
・プレス金型用ボール/ローラーガイド
・平歯車
・ベベルギア
・スライドウェイ
・軸受け
性状
| 品番 | 080.90.110 |
| 使用温度域 | -25~150 ℃ |
| 色 | 赤褐色 |
| 基油 | 鉱油 |
| 増ちょう剤 | リチウム石けん ケイ酸塩 |
| ちょう度 | 0号 (25℃, 60w) |
| サイズ | 10.5 x 18 cm |
| 重量 | 1.2 kg (内容物 1 kg) |
注意事項
・ご使用の際はSDSを一読の上、ご使用ください。
・本製品はRoHS規制準拠の製品となります。
・環境関連物質不使用の製品となります。
関連技術情報ページ
高剛性ローラーによる粉末冶金金型向けガイド
本製品はアガトン社のローラーガイドを使用した粉末冶金金型向けガイドユニットとなります。 「混合」→「成形」→「焼結」といった粉末冶金加工の中で本製品は「ネットシェイプ」「ニアネットシェイプ」を実現する次世代のガイドユニットとなります。

アガトン・シンターアダプターのメリット
ネットシェイプ、ニアネットシェイプの実現
ポストとブッシュのクリアランスが片側10μm程度必要なプレーンガイドに対しアガトンローラーガイドは予圧(プリロード)を掛けて摺動する仕組みの為、ポスト、ブッシュ間のクリアランスはゼロになります。金型はローラーガイド化する事により金型が片側に偏り、片バリが出るという事は完全に無くなります。
ツールセットの高精度化に伴い粉末成形における成形精度が向上し、成形工程と焼結工程でネットシェイプまたはニアネットシェイプを実現。マシニング加工、研削加工における仕上工程を省略、または軽減する事で生産性を向上させます。日本国内の粉末冶金金型はプレーンガイドで30年以上も同じ構造のままという事が多く、金型の進化は止まっている事が多い状態です。このシンターアダプターは粉末冶金におけるツールセットを次世代の高精度化を実現致します。


メンテナンスの手間を大幅に軽減
プレーンガイドに比べ、潤滑の手間が著しく軽減されます。ローラーガイド自体が摩耗を大幅に減少させる構造になる為、給油の手間が省けます。またローラーベアリングは焼付きを起こしません。さらに予圧をかける構造になることによりパンチ摩耗が軽減され、寿命が延びます。
長寿命化
アガトンではガイドの寿命を延ばす為に下記のような対策を講じています。
粉塵対策
鉄・及び超硬粉末がガイドに進入するのを防ぐジャバラ及びシャフトシールを使用
面粗度
ポスト及びブッシュはスーパーフィニッシュ処理により面粗度をRa.0.05仕上げしツールを長寿命化
高剛性ベアリング
耐摩耗性に優れたアガトンローラーを使用。ボールリテーナよりはるかに高い耐久性を誇ります。
粉塵対策
シャフトシール及びジャバラの使用

アガトンの粉末冶金金型向けローラーガイド「シンターアダプター」では2重の超硬粉末、鉄粉の混入対策を講じています。ガイド全体をジャバラで覆い、さらにブッシュ内部のローラーの保護の為、シャフトシールを使用しています。ジャバラがカバーの役割を果たし、シャフトシールが万が一、超硬粉末が侵入したとしてもスクレイパーのようにブッシュ外部に超硬粉末を掃き出しします。もし超硬粉末がブッシュ内部に入るとローラー及び、ブッシュ内径部にダメージが及びます。アガトンガイドでは粉塵の進入・混入に配慮した構造が反映されています。
エアリリーフ-Air relief-
粉塵対策にジャバラを用いることで、内部のエアを漏らさず、外部から粉塵の吸い込みを防止する構造が必要となってきます。そこでアガトンではエアリリーフという構造を採用致しました。ガイドポストの貫通穴を通じて金型の上型と下型で空気が循環する構造となっており、ジャバラ内部の空気圧を適正に保ちます。


WD-14-2










































































