切削工具専用非接触三次元測定機「エッジマスター」

非接触三次元測定機の原理

白色LED(光学式)を使用した切削工具専用非接触三次元測定機です。
光学系のZ軸を走査しながら、イメージセンサーで連続して高さの画像を取り込み、各ピクセル毎の焦点が合った箇所の高さデータを、三次元データ(点群データ)として生成する測定機です。
切削工具のような複雑形状の測定対象に対して、刃先だけでなく刃全体の形状やフルート部の粗さなど広い範囲を測定することが可能なため、有効な測定方法となります。

光学系のZ軸を走査し、焦点があった部位の画像をイメージセンサーで連続して取り込み、高密度の3Dデータを生成する「焦点移動法」を採用。
非接触三次元測定機のため、測定対象に傷を付けず、何度でも測定することが可能です。

刃先測定に特化した三次元測定機

近年、工作機械における精度の重要性が更に高まり、それに付随した形で製品の精度を確認するために非接触三次元測定機の需要が高まり、回転工具や切削工具も精確な形状測定が求められております。
エッジマスターは回転工具や切削工具(インサートチップ等)の刃先やフルート部の粗さ測定に特化した非接触三次元測定機として開発されました。
エッジマスターと同形状のアリコナSLと異なり、自動で切削工具の刃先を認識し、各パラメーターを解析し表示します。

ホーニングRやチッピングの有無、粗さやバリの形状測定、更に差分解析まで行うことが可能な万能的な自動測定機となります。
刃先の形状、測定したいパラメーターをあらかじめ設定することも可能となっており、簡単に刃先を測定することができます。

更に上位機種の自動で切削工具や回転工具の複数の刃や粗さを測定できるエッジマスターXや、センサーを縦ではなく横に設置し、HOBなどの径の大きい対象物の測定を行いやすくしたエッジマスターHOBもラインナップとして取り揃えております。

刃先測定に特化した全自動測定

非接触三次元測定用センサーのセンサーR25を使用した切削工具に特化した機種です。
様々な形状やサイズに幅広く対応しています。
また切削工具の刃先測定に特化した解析ソフトで必要なデータを非常に簡便に提供可能です。
測定スピードもかなり速く、ストレスフリーな設計となっております。

刃先のパラメーターとしてKファクター、ホーニングRなどの表記を標準搭載しており、更に複合Rの解析にも、楕円形状フィッティング機能を使用し、切削工具の正確な形状の評価をすることが可能です。
今まで感覚で捉えていた形状のファクターやエッジホーニングを実数値としてパラメーター化することができるようになり、職人技の数値化や工作機械の精度を更に高めることが可能となります。
もちろん、国際規格や国内規格のISOやJISにも対応しておりますので、品質保証にお役立ていただくことも可能となっております。

三次元測定機ならではの差分解析

切削工具の使用前と使用後を測定し、画像を重ね合わせて比較することや、CADデータと測定データを重ね合わせることにより差分の解析が可能となります。
これによって、今まで見ることの出来なかった形状や材質による切削性能の違いや、細かな表面性状の違いが、切削工具にどう影響するかを解析することが可能です。
更にその値を統計化することにより、工具の交換時期などを推測することが可能となり、作業の効率化とともに、コストダウンに寄与することが可能となります。

バリとチッピングの三次元測定

加工における永遠の課題と言える、成形時に発生する切削工具のバリの幅と高さを測定し、バリの数値検証が可能となります。
またチッピングの有無や切削工具の刃先の粗さを測定することも可能です。

高分解能とワーキングディスタンス

アリコナの測定原理である焦点移動法により接触式や他の非接触三次元測定機では困難な形状でも測定ができます。
そのため、回転工具や切削工具メーカーの方々に大きな反響をいただいております。
また最小垂直分解能20nmの分解能で高精度な3Dデータで測定できます。
また、Z軸を手動で130mm移動することが可能であるため、長い切削工具の測定にも対応しております。

特にワーキングディスタンスの広いSXタイプのレンズの場合、垂直方向に取り込める範囲が30mm以上の仕様もございます。
そのため刃先の先端だけでなく、溝形状や粗さも測定可能です。
以上のように、複雑形状のサンプルに対して威力を発揮するため、切削工具や回転工具において使用していただく例が多数ございます。

測定~解析~良否判定

従来の測定機ですと、オペレーターの技量あるいは切削工具の設置方法により測定結果に誤差が生じ、品質保証の観点から、何が正しい結果なのかが分からないことがありました。
エッジマスターは測定から解析、良否判定までが全て自動で行われるため切削工具の測定時における人為的な誤差が発生しません。
また公差をお客様で任意に設定可能です。
更に切削工具のデータ同士を比較しての良否判定も可能であるため、確実なデータを提案することが可能となります。

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事例集

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全般仕様

測定原理 焦点移動法にもとづく光学式非接触三次元測定
(切削工具用全自動非接触式三次元測定機)
測定結果 表面性状を最大3.5Mバイトの3D情報から高精度
かつリアルカラーで表示し、自動解析結果を導く
Z軸手動移動量 130mm
Z軸取込範囲 26mm
手動ステージ 25x25mm
測定機重量 12kg
環境温度レンジ 15–30°C(キャリブレーション時は18–22°C)
環境湿度レンジ 推奨範囲:40–50%、許容範囲:30–60%
測定機寸法(WxDxH) 195x316x418mm

対物レンズ仕様

対物レンズの倍率 10倍 20倍 50倍
最小水平分解能 μm 2 1 0.64
最小垂直分解能 nm 100 50 20
ワーキングディスタンス mm 17.5 13 10.1
視野範囲(X方向) μm 2000 1000 400
視野範囲(Y方向) μm 2000 1000 400
最小測定可能R μm 5 3 2
最小測定可能角度 ° 20 20 20
最大チャンファー幅 µm 800 400 160
SXタイプ対物レンズの倍率 2倍 50倍
最小水平分解能 μm 10 0.64
最小垂直分解能 nm 3500 45
ワーキングディスタンス mm 34 13
視野範囲(X方向) μm 10000 400
視野範囲(Y方向) μm 10000 400
最小測定可能R μm 20 2
最小測定可能角度 ° 20 20
最大チャンファー幅 μm 4000 160
AXタイプ対物レンズの倍率 4倍 10倍 20倍
最小水平分解能 μm 4.88 2 1
最小垂直分解能 nm 620 130 70
ワーキングディスタンス mm 30 33.5 20
視野範囲(X方向) μm 4870 2000 1000
視野範囲(Y方向) μm 4870 2000 1000
最小測定可能R μm 12 5 3
最小測定可能角度 ° 20 20 20
最大チャンファー幅 μm 2000 800 400

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