全自動切削工具専用非接触三次元測定機
ブルカー・アリコナ社の切削工具専用の非接触三次元測定機といえば、エッジマスターがあります。
その独自の方式である焦点移動法を用いた全自動測定は、スピードも速く、さらに分解能も良いデータを取り込むことが可能となっております。
全自動三次元測定機の特長
自動のソフトウェアが刃先を詳細に解析し、簡単にパラメータ化することができます。公差を入れることにより、合否判定も容易となっております。
もちろん非接触三次元測定機であるため、プローブによる表面の傷もなくなりますので、測定後もサンプルを使用することができます。
インサートだけでなく、回転工具にも対応しております。そのため切削工具業界だけでなく、工具を取り扱う自動車産業や航空機産業などの多彩な企業にもご使用いただいております。
しかし、エッジマスターのテーブルは手動となっており、一つの刃先をレンズの観察可能範囲に依存した範囲しか取り込むことができないため、複数の刃先を測定するのには不向きでありました。
エッジマスターXのテーブルは全自動となっており、さらに専用のインサートグリップや回転ユニットReal3D G2を使用することにより、複数の刃先を全自動測定することを実現いたしました。
刃先角度やホーニングRなどのパラメーターを全自動で解析しますので、切削工具に最適の非接触三次元測定機です。
非接触三次元測定機で複数刃を自動測定
非接触三次元測定機において、世界的にも複数の刃を全自動測定することができる機種はありません。
エッジマスターXはマルチエッジメジャメント(連続刃先測定)を採用し、専用のインサートグリップを用いることにより、様々な形状のインサートの測定に対応。
ホルダー部は0度から90度までの刃先形状に対応しており、マルチな自動測定を可能としました。
刃先測定に特化したソフト
エッジマスターのソフトを踏襲しつつ、前述のマルチエッジメジャメントを追加。エッジマスターと同じく刃先のパラメーターとしてKファクターの表記を標準搭載。ホーニングRだけでなく、複合Rの解析に対しても、楕円形状フィッティング機能を使用することにより、正確な形状の評価をすることが可能です。
更にマルチエッジメジャメントは複数のインサート、回転工具の複数の刃先において、上記のパラメーター等を自動測定することが可能です。そのため量産製品に対応が可能で、測定者の技量に影響なく合否判定を行うことが可能となっております。
非接触三次元測定機ならではの差分解析も踏襲
アリコナSLで人気の差分解析ソフトも使用することが可能です。製品の使用前使用後やCADデータとの比較等、使い勝手がよく、重宝されております。
複数の刃を測定するため、それぞれの刃の違いを比較することも容易となります。
バリやチッピングも三次元測定することが可能
刃先に大敵なバリやチッピングの有無を自動で測定し、解析することが可能です。バリを数値化することやチッピングを起こした刃先の粗さを数値化し、管理することも可能です。
アリコナ社独自のワーキングディスタンス
通常、解像度が良い測定機は作動距離(ワーキングディスタンス)が狭い傾向にあります。アリコナ社製非接触三次元測定機のエッジマスターXは解像度が最小20nm(50倍レンズ使用)であるにもかかわらず、ワーキングディスタンスが広く、かなりの複雑形状も測定が容易となっております。
そのため、回転工具の刃先のような鋭利で急峻な形状でも簡便な測定が可能になります。
測定~解析~合否判定までを全自動で
刃先を認識してから、測定~解析~合否判定まで全自動で行うため、作業時間や工数の効率化に寄与いたします。エッジマスターでは一つの刃先の1画面で認識した1部分のみの判定でありましたが、エッジマスターXでは、複数の刃先の判定が可能となり、さらなる効率化が見込まれます。
さらに通常の測定機であれば、作業員により数値のバラつきがありましたが、全自動のためそのようなバラつきの改善が見込まれます。
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全般仕様
測定原理 | 焦点移動法に基づく光学式非接触三次元測定 (切削工具用全自動非接触型三次元測定機) |
---|---|
測定結果 | 表面性状を最大3.5Mバイトの3D情報から高精度 かつリアルカラーで表示し、自動解析結果を導く |
Z軸手動移動量 | 130mm |
Z軸取込範囲 | 26mm |
電動ステージ | 50x50mm |
測定機重量 | 15kg |
環境温度レンジ | 15–30°C(キャリブレーション時は18–22°C) |
環境湿度レンジ | 推奨範囲:40–50%、許容範囲:30–60% |
測定機外寸(WxDxH) | 195x316x418mm |
対物レンズ仕様
対物レンズの倍率 | 10倍 | 20倍 | 50倍 | |
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最小水平分解能 | μm | 2 | 1 | 0.64 |
最小垂直分解能 | nm | 100 | 50 | 20 |
ワーキングディスタンス | mm | 17.5 | 13 | 10.1 |
視野範囲(X方向) | μm | 2000 | 1000 | 400 |
視野範囲(Y方向) | μm | 2000 | 1000 | 400 |
最小測定可能R | μm | 5 | 3 | 2 |
最小測定可能角度 | ° | 20 | 20 | 20 |
最大チャンファー幅 | µm | 800 | 400 | 160 |
SXタイプ対物レンズの倍率 | 2倍 | 50倍 | |
---|---|---|---|
最小水平分解能 | μm | 10 | 0.64 |
最小垂直分解能 | nm | 3500 | 45 |
ワーキングディスタンス | mm | 34 | 13 |
視野範囲(X方向) | μm | 10000 | 400 |
視野範囲(Y方向) | μm | 10000 | 400 |
最小測定可能R | μm | 20 | 2 |
最小測定可能角度 | ° | 20 | 20 |
最大チャンファー幅 | μm | 4000 | 160 |
AXタイプ対物レンズの倍率 | 4倍 | 10倍 | 20倍 | |
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最小水平分解能 | μm | 4.88 | 2 | 1 |
最小垂直分解能 | nm | 620 | 130 | 70 |
ワーキングディスタンス | mm | 30 | 33.5 | 20 |
視野範囲(X方向) | μm | 4780 | 2000 | 1000 |
視野範囲(Y方向) | μm | 4780 | 2000 | 1000 |
最小測定可能R | μm | 12 | 5 | 3 |
最小測定可能角度 | ° | 20 | 20 | 20 |
最大チャンファー幅 | μm | 2000 | 800 | 400 |