二色成形・多色成形
二色成形(多色成形)は、射出成形の方法の1つであり、異なる材料を1台の射出成形機で成形し、1つの製品を製造することができます。
この二色成形は、通常の単色成形に比べて高い成形精度が求められるため、金型(モールドベース)の位置決め部品に求めれる位置決め精度も非常に高くなります。
ここではアガトン社製 射出成形金型用高精度位置決め部品「RFCS」の二色成形への適用をご紹介します。
高精度位置決め部品「RFCS」
射出成形金型用 高精度位置決め部品「RFCS」は、位置ズレ補正機能、ゼロクリアランスによる高精度位置決め、優れた部品寿命など、様々な特長を有しておりますが、標準品のRFCSはピン側とブッシュ側が対となっているため、組み換えができない仕様となっています。
そのため、二色成形・多色成形では組み換えが可能なRFCSを使用することになります。
また、標準品のRFCSを使用する方法もありますので、そちらは最後にご紹介します。
RFCSの特長や仕様につきましては右のバナーよりご覧いただけます。
二色成形・多色成形の金型
同一金型回転タイプ
通常、金型(モールドベース)1つに対し、RFCSは2個配置します。
そのため同一金型回転タイプでは、以下のようにピン(A)がブッシュ(A)、ブッシュ(B)両方に合い、ピン(B)もブッシュ(A)、ブッシュ(B)両方に合うような仕様になります。
2型回転タイプ (ターニングシャフトタイプ)
2型回転タイプ(ターニングシャフトタイプ)では、以下のように同一金型回転タイプの仕様が2セットとなります。
2型回転タイプ (ロータリーテーブルタイプ)
2型回転タイプ(ロータリーテーブルタイプ)では、以下のようにピン(A)がブッシュ(A)、ブッシュ(B)両方に合い、ピン(C)がブッシュ(C)、ブッシュ(D)両方と合うような仕様になります。
DSI成形 (ダイスライドインジェクション)
DSI成形では2つのケースがあります。
ケース1では、以下のようにピン(A)、ピン(B)両方がブッシュ(A)に合い、ピン(B)、ピン(C)両方がブッシュ(B)と合うような仕様になります。
ケース2では、ピン(A)がブッシュ(A)に合い、ピン(B)がブッシュ(B)に合うような仕様、かつピン(C)はブッシュ(A)、ブッシュ(C)に、ピン(D)はブッシュ(B)、ブッシュ(D)に合うような仕様になります。
標準品のRFCSを二色成形に適用する方法
前述したように、標準品のRFCSは組み換えができない仕様となっています。
そのため、以下のように1次成形と2次成形それぞれの時に機能するRFCSを分けることで標準品のRFCSが適用できます。
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