ガイドブッシュ
ガイドブッシュは様々な種類があり、種類により接着方法やメリットが異なります。
ここではアガトン社のガイドブッシュの種類と取付方法をご紹介します。
また、ボール/ローラーガイドを使用する上でガイドブッシュは基本的に圧入による固定方法はお勧めできません。
その理由についてもご紹介します。
ガイドブッシュの種類と取付方法
アガトン社のガイドブッシュの形状は大きく分けて3種類あり、それぞれ下表のように特徴やメリットが異なります。
ストレート | ストレート(肉厚) | ヘッド付、フランジ付 | |
固定部 | |||
取付方法 | 接着 | 接着 | ネジ止め クランプ止め |
特徴 | 固定(接着) | 固定(接着) | 着脱可能 |
メリット | 省スペース 安価 | 高モーメント/ ラジアル荷重に対応 | 高モーメント/ ラジアル荷重に対応 (プレート厚<ブッシュ長の場合) |
ガイドブッシュの接着方法
ガイドブッシュと取付穴の準備(H5またはJS4)
ガイドブッシュと取付穴は、取り付ける前に洗浄してオイルとグリスを完全に除去してください。
洗浄には、ロックタイト7070または同等の洗浄剤を使用してください。
接着には接着剤(推奨:ロックタイト638)をご使用ください。
取付(精密接着)
ガイドブッシュの取付は基本的にはすきまばめで行います。
溝を使用して、ブッシュを穴に対して垂直に置きます。
ガイドブッシュ片側が外径公差f8となっているため、f8側からの方が挿入しやすくなります。
穴に取り付けるとき、ガイドブッシュをわずかに回転させます。
推奨公差JS4/H5を用いた軽圧入(圧入代1/1000mm以下)も可能ですが、圧入による固定は次のような問題が起こり得ます。
ガイドブッシュを圧入固定した場合の問題
プレート厚と同寸のブッシュを圧入した場合
ブッシュを圧入すると、内径が変化する恐れがあります。
内径が小さくなると、予圧が大きくなります。
これはベアリングへの過負荷や破損の原因となり、寿命が短くなります。
プレート厚より長いブッシュを圧入した場合
内径の寸法変化に加え、円筒度も保証できないため、使用中リテーナのクリープ現象が発生する恐れがあります。
この記事の内容はカタログ「アガトン プレス・プラスチック金型標準部品」にも記載してあります。
カタログは以下のバナーよりダウンロードいただけます。
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