ミニセンタリングを用いたQDC金型の事例

QDC金型とは「Quick Die Change(クイックダイチェンジ)」を意味する言葉で少量多品種の生産体制において、金型を頻繁に交換するような運用を効率的にする金型となります。
アガトンのミニセンタリングを応用しQDC金型の運用が可能です。

ちゃんと位置決めされた、コストを削減するQDC金型を作る

ダイセット部だけを交換しやすくするQDC金型はいままで存在していました。オートクランプなどの治具による交換では通常の場合、交換が早くなることでプレス機の稼働率を向上するといった効果がありますが、金型のコスト削減にはつながりません。

ミニセンタリングを用いたQDC金型では以下のプレートは共通化します。

・ダイホルダープレート(ベースプレート)
・パンチホルダープレート
・バッキングプレート
・ストロークエンドブロック

など、交換を実施する必要性がないプレートについては共通化し、都度製作する事が必要なダイセット部のみ交換できるようにします。この構造によりダイホルダー、パンチホルダー、ストロークエンドブロックなどの購入数を削減する事が可能です。

<プレートが焼入れ鋼の場合>
ミニセンタリングを受けるパンチプレートやダイプレートがSKD11などの焼き入れ鋼の場合はブッシュは特に不要で、リテーナーの球にプリロードを掛けられるような穴加工を実施します。

φ8 ピンの場合(7980.008.029):穴径11(-0.001,-0.007)
φ10 ピンの場合(7980.010.029):穴径14(-0.002,-0.01)
となります。

<プレートがプレハードン鋼の場合>
大型の金型などでプレートの材質が生材になる場合はブッシュを用いるようにします。これはリテーナーの鋼球の硬さがHRC62-64程度となるため、プレートの硬さの差がありすぎるとプレート側に打痕や傷になる事を防ぐためです。
ブッシュを用いる場合は
φ8 ピン の場合:穴径11.050 (±0.01)
φ10 ピン の場合:穴径14.05(±0.01)
で仕上げブッシュはロックタイトで接着します。

QDC化でどれぐらいコストを削減する事ができるのか?

QDC化することでパンチホルダープレート、ダイホルダープレート、ストロークエンドブロック
の購入数を減らすことが出来ます。金型のサイズは企業ごとに異なるため、仮定のサイズで計算します。
<仮設定QCD金型サイズ>
SKD11 400x600x25mm x2枚 
ストロークエンドブロックφ25 -40 x6 φ25 -110 x6

と想定すると17万円~19万円弱となります。※またこのQDCプレートの重量は60kg前後となります。
(※perplexityを用いて国内製造業ECサイトから平均値を算出)カセット化された台数毎に
このコスト分が削減出来ますので5型がQDCカセット化が出来ますと約100万円のコスト削減が
実現します。また5型分のパンチホルダープレート/ダイホルダープレートが削減可能に
なったことで金型保管庫の保管重量を300kgほど軽くできる計算になります。もし金型の製造が外注で生産も外注先でとなった場合、長期的に金型保管費用が問題になる可能性があります。
その場合、QDC化で金型が軽くなることで金型保管費用が抑えられる可能性があります。

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