PFAS規制対策の射出成形金型用グリス発売のお知らせ
PFAS(パーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物)は、環境中で分解されず人体への有害性が指摘され、世界的に規制強化が進んでいます。これに伴い、これまで広く使用されてきたフッ素グリスも規制対象となる可能性が高まっています。
当社では従来、Kluber BARRIERTA L55/2 H1(温度範囲:-30℃~260℃)などの高性能フッ素グリスを取り扱ってまいりましたが、このたびPFAS規制の動きを見据え、新たにPFAS対策グリスの取り扱いを開始いたします。
新たに提供するPFAS対策グリスは以下のウレア系グリス2製品です。
① Kluber AMBLYGON TA30(鉱物油+ウレア系)耐熱温度 ~160℃ 従来フッ素系グリス比の耐摩耗性能 +130%
② Klubersynth HB74-401(合成油+ウレア系)耐熱温度 ~200℃ 従来フッ素系グリス比の耐摩耗性能 +120%
フッ素系グリスは耐熱性が非常に高く、150℃で200時間保持した際の揮発量が0.1%と極めて低い特長を持っています。一方、ウレア系グリスは同条件での揮発量が約10%とやや高いものの、耐摩耗性能に非常に優れており、高温域におけるベアリング部品の耐久性を向上させます。またフッ素系グリスは重量比単価が高いことが知られておりますが、当該PFAS対策グリスは価格の面でも優位点があります。
本製品の対象は、エンジニアリングプラスチックを成形する射出成形金型(対象温度:130℃~200℃)であり、RFCS、AGS、アガトンローラーガイド、プロファイルローラーガイドなどの各種ベアリング部での使用を想定しています。
ユーロテクノは、環境規制への先進的な対応を通じて、お客様の金型や設備が長期間安定的かつ高精度に稼働できるよう努めるとともに、持続可能な社会の実現に向けて環境配慮型製品のラインアップ拡充を積極的に進めてまいります。