三次元測定機とは?
三次元測定機と言えば、近年はそんなこともなくなってまいりましたが、タッチプローブを使用した接触式三次元測定機(CMM:Coordinate Measuring Machine)の方を思い浮かべる方も少なからずいらっしゃると思います。
簡単に申し上げますと、立体物にプローブで触れて、その時の三次元座標を3Dデータとして表示する測定機です。
それに対し、非接触三次元測定機はレーザーや光を用いて三次元座標を読み取り、3Dデータを構築していく、比較的新しい技術です。
急速に知名度を上げてきた非接触三次元測定機ですが、そこには下記のような明確な理由があります。
非接触三次元測定機が広がってきた理由

タッチプローブを使用する接触式三次元測定機ですと、測定対象に触れるので小さな傷を付ける可能性があります。
近年、測定対象が小さくなってきたり、精度が厳しくなってきているため、サブミクロンレベルの値で測定する必要のあるサンプルが増えております。
そのため、どんなに小さな傷でも受け入れられないというお客様が多くなってまいりました。
非接触三次元測定機はサンプルには触れませんので、傷を付ける心配はありません。また、以前は粗さを測定した際に、ノイズが多過ぎて、数値があらぬ大きさになっていました。
しかし、レンズ精度やセンサー能力の向上、ソフトの利便性が上がってきており、精度はナノメーターレベルになっております。
そのため、急速にシェアを拡大してきております。
非接触三次元測定機の利点

非接触三次元測定機の利点は、
1.同じ場所を傷を付けず何度でも測定ができる。
2.測定した後に加工を行うことが出来る。
3.そのまま製品として使用することが出来る。
4.測定したデータは何度でも解析が可能である。
5.加工前後の差分解析が可能である。
6.接触式よりも測定スピードが速い。
7.機種によっては、形状と粗さ測定を1台2役でこなせる。
以上があります。
このように非接触三次元測定機が急速に広がってまいりましたが、その分、誤解を与える部分もたくさんございます。
そのため次回は良く混同されがちな、「3Dスキャナーとの違い」を記載いたします。
技術情報vol.2 非接触三次元測定機と3Dスキャナーとの違いとは?
