回転積層(転積)のためのツール
モータコアの金型では鉄心の回転積層が必要となる事があります。その際に以下のようなツールを使用します。
打ち抜かれた鉄心がダイの中でカシメされることで積層した状態で落下します。回転する要素としてはダイと回転積層ツールの回転軸となります。回転軸はサーボモーターからタイミングベルトで駆動する仕組みが多くなっています。
こうした転積ツールはリテーナ無しのタイプやニードルローラーでのリテーナが使用されていましたが、ボールリテーナを使用した転積ツールのガイドは増加傾向にあります。
転積ツールにボールリテーナを使用した場合のメリットとデメリットは以下のようになります。
【メリット】
・ベアリングが多く配置出来るため同軸度や真円度などの精度が高くなります。
・高速プレスなどでの高速回転積層にも対応。滑らかでかつ高速回転に対応します。
・鋼球サイズや高密度タイプとの組み合わせによりなめらかな動きと剛性を両立可能です。
【デメリット】
・鋼球の硬さがHRC62-64となる為、プレートに焼入れ鋼など同等の硬さが必要です。プリハードン鋼など同等の硬さが不可能な場合はブッシュの使用も必要となります。
ダボカシメでの積層という時代から接着積層やレーザー積層も登場しており、カシメ部が無くなる事で鉄損を減らすことも可能になってきました。しかしいずれの積層方法においても、今後は鉄心の積層用のリテーナが不可欠になってくると考えられます。
当社では様々な回転積層用のリテーナを製作可能です。
詳しい仕様については特注ボールリテーナー/ローラーリテーナーのページをご覧ください。
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