アンチスキッドとは
右図のように、アガトン社の7611シリーズ(高精度ボールリテーナ/アルミ)と7660シリーズ(高剛性アガトンローラーガイド/アルミ)には、リテーナの内側にアンチスキッドと呼ばれる硬質ゴム材が内蔵されています。
ここではアンチスキッドの役割と使用する上での注意点について紹介します。
アンチスキッドの役割
アンチスキッドの一番の役割は金型の組付け時のリテーナの位置調整となります。
プレス加工金型を組付ける際、リテーナの初期位置が不安定になって手間取った経験はございませんか?
スプリングや治具を用いる場合(下図右)は手間取ることは少ないと思いますが、これらを使用しない場合はリテーナが自重で落下してしまう(下図中)ため、組付け時に作業者が手間取ったり、手をはさむ危険性もあると思います。
アンチスキッドが組み込まれていれば、ガイドポストに任意の位置で固定できるため、スプリングや治具を用いなくても簡単に初期位置でリテーナを固定でき、作業者の負担を軽減することができます。(下図左)
また、プレス加工中、ガイドポストに付着するごみを取り除く効果も期待できます。
アンチスキッドを使用する上での注意点
アンチスキッドは摺動する際、常にガイドポストに接触しているため、次第に劣化(摩耗)します。
摩耗してしまうと押さえが効かなくなり、リテーナの落下などにつながりますので定期的な交換が必要です。
また、摩耗の際にアンチスキッドの摩耗カスが出る可能性もありますので注意が必要です。
アンチスキッドの交換
アンチスキッドは簡単に取り外すことができるため、交換時も簡単に行えます。
アンチスキッドのみの購入も可能です。
また、不要な場合は取り外してご使用いただいても問題ありません。
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