「非接触三次元測定機の精度評価規格ISO10360-8とは?」非接触三次元測定機技術情報vol.6

非接触三次元測定機の精度評価規格ISO10360-8

非接触三次元測定機の測定精度評価規格があります。
国際標準規格のISOでは10360-8、JISではB7440-8となります。
接触式三次元測定機(CMM)、つまり座標測定機の性能評価のため、プローブを用いた距離測定を参考にしています。
光学式センサーの位置精度を国際規格標準にトレーサブルな標準器の球間距離を測定し、繰返し精度を評価することにより、測定機自体の精度を算出する方式となります。
つまり非接触三次元測定機の性能評価基準ということになります。

ISO10360-8概念図

非接触三次元測定機の繰返し精度の見方

アリコナの3D精度の表記は二つあり、それぞれEUni:Tr:ODS:MPEとEUniZ:St:ODS:MPEとなります。
EUniはXY方向の水平方向精度、EUniZはZ方向の垂直方向精度となります。
EはMeasurement errorで、直訳すると測定誤差、逆を言えば測定精度になります。
UniあるいはUniZはUnidirectionalで、単一方向と言う意味で、この場合はUniはXY単一方向、UniZはZ単一方向を指します
TrはTranslationで、並進を意味し、平行移動を意味します。
StはStopで、静止を意味し、座標系を動かさないことを意味します。
ODSはOptical distance sensorで、光学センサーにおける精度を意味します。
MPEはMaximum permissible errorで、最大許容誤差(極大値)となります。

それぞれの測定精度が示す意味

水平方向の距離を測定する場合、XY方向の精度が重要なポイントとなり、上記の場合はEUni:Tr:ODS:MPEを参考にする必要があります。
水平方向の公差を加味しながら、こちらの精度で十分なのかを鑑みる必要があります。
それに対し、垂直方向の精度はEUniZ:St:ODS:MPEを参考にします。
こちらは断面形状解析のみならず、粗さ解析等にも重要なファクターになるため、Z軸方向に突出した形状や粗さのようにZ軸方向に連続して凹凸がある測定対象に対して鑑みる必要があります。
このように、センサーを用いる測定には測定精度が重要であることが分かっていただけたと思います。

非接触門型三次元測定機µCMM上部写真

非接触三次元測定機の垂直の立壁の測定原理とは?

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